総入れ歯とオールオン4は何が違う?|名古屋で判断したい5つの軸|名古屋の歯医者|エデンデンタルオフィスのブログ

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総入れ歯とオールオン4は何が違う?|名古屋で判断したい5つの軸

一番の違いは「噛む力」と「骨が痩せるかどうか」

歯がほとんどない方が総入れ歯とオールオン4で迷われるとき、最初に知っていただきたい結論があります。

一番の違いは、次の2点です。

  • 噛む力:総入れ歯は天然の歯の2〜3割程度。オールオン4はほぼ天然の歯と同じ。
  • 骨が痩せるかどうか:総入れ歯は使うほど顎の骨が痩せていく。オールオン4は骨を守る。

そのほかにも違いはたくさんありますが、この2つが「毎日の暮らし」と「10年後の顔つき」を大きく左右するため、最も重要な判断軸になります。

名古屋でオールオン4や総入れ歯を検討されている方は、見た目や費用の前に、まずこの2つの違いをしっかり理解したうえで判断することをおすすめします。

5つの軸で比較する

総入れ歯とオールオン4の違いは、大きく5つの軸に整理できます。

① 噛む力の違い

  • 天然の歯:最大で200〜250ニュートン(力の単位)
  • 総入れ歯:60〜80ニュートン(天然の歯の2〜3割)
  • オールオン4:200ニュートン以上(ほぼ天然の歯と同じ)

これは2025年に発表された国際的な研究レビュー(Cureus誌)でも裏付けられています。総入れ歯の方は、同じ食べ物を飲み込めるサイズまで砕くのに、天然の歯の7倍の噛む回数が必要になります。

具体的には、総入れ歯ではこんな食べ物が食べづらくなります。

  • ステーキ、焼き肉
  • イカ、タコ
  • たくあん、おせんべい
  • りんごの丸かじり
  • フランスパンの耳
  • ナッツ類

オールオン4の方からは「久しぶりにステーキを噛めた」「りんごを丸かじりできた」という声を多くいただきます。

② 骨が痩せるかどうか

抜歯後、歯の根っこがなくなった顎の骨は、使わないと痩せていきます。

  • 総入れ歯:骨への刺激がないため、毎年少しずつ痩せ続ける。20年後には顎の骨の大部分が失われることも。
  • オールオン4:4本のインプラントが歯の根っこの代わりとなり、骨への刺激が戻るため、骨吸収が大きく抑えられる

骨が痩せると、顔の下半分が短くなり、頬がこけ、実年齢より10〜15歳老けて見える「デンチャーフェイス(総入れ歯顔)」と呼ばれる状態になります。

③ 食事・会話・味覚

  • 上顎の総入れ歯は口の天井(口蓋)を覆うため、味覚が2〜3割低下し、温度も感じにくくなります。
  • オールオン4は口蓋を覆わないため、味も温度も天然の歯と同じように感じられます
  • 発音も、総入れ歯では「さしすせそ」が濁ったり、口笛のような音が出たりすることがあります。オールオン4ではそうした問題がほぼ起こりません。

④ 手術があるかどうか

  • 総入れ歯:外科手術は不要。型取りだけで作れる。
  • オールオン4:抜歯とインプラント埋入の外科手術が必要。

ここは、ご年齢や全身のご病気によって判断が大きく分かれるポイントです。ただし、オールオン4は骨造成という大きな骨移植を避けられるため、通常のインプラント治療より外科的負担は小さいという特徴もあります。

⑤ 費用

  • 総入れ歯:保険適用で約1〜2.5万円。自費の精密義歯でも20〜150万円。
  • オールオン4:自費のみで、片顎250〜400万円が一般的な相場。

費用はたしかに大きな差ですが、10年以上使い続けると1日あたりのコストは数百円程度になります。

こうした5つの軸を並べて見ることで、ご自身にとって何が大切かが整理しやすくなります。

オールオン4が全員に最適とは限らない

ここまで読まれると「オールオン4のほうが優れている」と感じられるかもしれません。しかし、すべての方にオールオン4が最適というわけではありません

オールオン4が向かない可能性がある方

  • 全身の病気のコントロールが難しい方(重度の糖尿病、免疫不全など)
  • 血液をサラサラにする薬を多数服用中で、外科手術のリスクが高い方
  • 80代以上で外科的負担を避けたい方
  • 定期的なお口のケアや通院が難しい方
  • 経済的にご負担が大きすぎる方

総入れ歯にも「進化」がある

保険の総入れ歯だけでなく、金属床義歯(金属を使って薄く軽く作った入れ歯)やインプラントオーバーデンチャー(2本程度のインプラントで支える取り外し式の入れ歯)など、中間の選択肢もあります。

特にインプラントオーバーデンチャーは、

  • 費用は片顎88〜176万円程度
  • 噛む力は天然の歯の6〜7割まで回復
  • 取り外し式だが外れない安心感がある

という特徴があり、「総入れ歯は嫌だけどオールオン4は負担が大きい」という方の選択肢になります。

オールオン4にも限界がある

  • 手術当日の仮歯は固めの食事には向かない(3〜6ヶ月は軟らかい食事が中心)
  • 定期メンテナンスが必須。怠ると「インプラント周囲炎」という病気で失うリスクがある
  • 1本のインプラントが失敗すると、全体の設計見直しが必要になることがある

判断を誤らないためには、ご自身の骨の状態、全身の健康、ライフスタイルをふまえて、複数の選択肢を比較したうえで決めることが重要です。

なぜ「診断」で結論が変わるのか

長年の診療で感じてきたこと

長年、多数歯欠損の患者さんを診てきて感じるのは、同じような口の状態でも、最適な治療はひとりひとり違うということです。

たとえば、同じ「上下とも歯が2〜3本しか残っていない」状態でも、

  • 顎の骨が厚く、全身も健康な60歳の方 → オールオン4が適応になりやすい
  • 骨が極端に痩せ、糖尿病もある75歳の方 → 総入れ歯やインプラントオーバーデンチャーが現実的

というように判断が分かれます。

「オールオン4は何歳まで可能か」よりも、「全身の状態と骨の状態がどうか」のほうがはるかに重要な判断軸です。

日本とアメリカの考え方の違い

補綴(歯の被せ物・入れ歯・インプラントをまとめた分野)をアメリカで学ぶと、日本との考え方の違いを強く感じます。

アメリカの補綴教育で重視されていること:

  • 歯を作る前に「どんな歯を作るか」をゴールから逆算する
  • 骨・歯ぐき・噛み合わせ・顔のバランスを統合して設計する
  • 長期的にどう変化するかを予測してから治療を始める

これは「補綴主導(プロステティカリー・ドリブン)」と呼ばれる考え方で、出来上がりの歯の形・位置から逆算してインプラントを埋める位置を決めるという順序です。

日本では従来、「骨があるところに埋めて、そこに合わせて歯を作る」という逆の順序で行われることも少なくありませんでした。しかしこの順序だと、出来上がりの歯が不自然になったり、噛み合わせが長期的に崩れたりするリスクが高くなります。

総入れ歯とオールオン4、どちらを選ぶときも「診断」がすべて

この補綴主導の考え方は、オールオン4だけでなく総入れ歯を作るときにも応用できます

  • 顔のバランスに合った歯の高さ・幅
  • 話すときの唇の動きとの調和
  • 噛み合わせの左右バランス
  • 長期的な骨の変化を見越した設計

これらを丁寧に診断して作った総入れ歯は、保険の総入れ歯よりもはるかに快適で自然です。

つまり、総入れ歯が悪いのではなく、「流れ作業で作られた総入れ歯」が問題なのです。

名古屋・栄・伏見エリアでは歯科医院の選択肢が多くありますが、総入れ歯を選ぶにせよオールオン4を選ぶにせよ、診断と設計に時間をかける歯科医院を選ぶことが、10年後20年後の満足度を大きく左右します。

あなたにとっての「一番の違い」はどこか

総入れ歯とオールオン4の違いを5つの軸で整理してきました。

  • 噛む力:2〜3割 vs ほぼ天然の歯
  • 骨の変化:痩せ続ける vs 守られる
  • 食事・会話・味覚:制限あり vs ほぼ自然
  • 手術:不要 vs 必要
  • 費用:保険〜150万円 vs 200〜400万円

この5つの軸のうち、ご自身にとって何が一番大切かによって、選ぶべき治療は変わります。

  • 「とにかく費用を抑えたい」→ 保険の総入れ歯や精密な自費義歯
  • 「しっかり噛みたい。顔も老けさせたくない」→ オールオン4
  • 「その中間がいい」→ インプラントオーバーデンチャー

大切なのは、どちらが優れているかではなく、ご自身の人生とお口に合っているかどうかです。

そして、どの選択肢を選んでも、診断と設計にしっかり時間をかけた治療であれば、長期的な満足度は大きく変わります。名古屋で総入れ歯やオールオン4を検討されている方は、まず複数の選択肢を比較し、ご自身の状況を整理するところから始めてみてください。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 今、総入れ歯を使っていますが、オールオン4に変えられますか? はい、多くの場合可能です。ただし、長年総入れ歯を使っていると顎の骨が痩せていることが多く、オールオン4が可能かどうかはCT検査で骨の状態を確認してから判断します。骨が少ない場合でも、ザイゴマインプラントという特殊なインプラントで対応できるケースもあります。

Q2. オールオン4は何歳まで受けられますか? 年齢そのものより、全身の健康状態と骨の状態が判断基準になります。80代で受けられる方もいれば、60代でも持病の関係で適応にならない方もいます。心臓病、糖尿病、骨粗鬆症の薬などは影響しますので、かかりつけ医と連携しながら判断します。

Q3. 総入れ歯とオールオン4、長く使うのはどちらですか? 総入れ歯は5〜10年で作り直しが必要になることが多く、使い続けると骨が痩せるため合わなくなります。オールオン4は10年生存率が94〜95%と報告されており、適切なケアで20年以上使う方もいます。ただし、定期メンテナンスが欠かせません。

Q4. オールオン4は痛くないですか? 手術中は麻酔をするため痛みはほとんどありません。術後2〜3日は腫れや違和感がありますが、通常の抜歯より負担は軽いと感じる方も多いです。痛み止めで十分コントロールできる範囲です。

Q5. 総入れ歯のままでも問題ない場合はありますか? あります。丁寧に診断・設計された自費の総入れ歯で、痛みなく食事ができ、見た目も満足されている方は、無理に変える必要はありません。大切なのは「しっかり噛める状態を保つこと」であり、その手段は一つではありません。


総入れ歯とオールオン4の違いをさらに詳しく比較したい方は、こちらの記事もあわせてお読みください。 ▶ 名古屋でAll-on-4と総入れ歯を比較する:違いと選び方

名古屋でオールオン4を含めた全体的な治療計画を検討されている方は(→ 名古屋でオールオン4を検討されている方へ)もあわせてお読みください。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implntology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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