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名古屋でインプラント前に骨造成は必要?|骨が足りない場合の治療
骨造成は「必ず必要な治療」ではないが、長期安定のために選択されることがある
「骨造成は本当に必要なのか」。
名古屋でインプラント治療を検討している患者さんから、診療室でよくいただく質問です。
結論から言うと、骨造成は すべての人に必要な治療ではありません。
ただし次のような条件では検討されることがあります。
・インプラントを支える骨の幅が不足している
・骨の高さが足りない
・前歯で見た目を保つための骨量が不足している
・理想的な位置にインプラントを入れると骨からはみ出る
例えば、一般的な直径4mmのインプラントを安全に埋入する場合、周囲に骨の余裕が必要になります。
基本的な目安は次の通りです。
・インプラント径:4.0mm
・頬側骨:1〜2mm
・舌側骨:1mm
つまり 骨幅は最低6〜7mm程度 が望ましいと考えられています。
しかし実際には、上顎前歯の頬側骨は平均 約0.7mm程度 と非常に薄いことが多いです。
そのため名古屋でインプラント相談を受けていると、
前歯では骨造成が必要になるケースが比較的多い と感じます。
ただし重要なのは「インプラントが入るかどうか」ではありません。
歯科治療では次の視点が大切です。
・噛める機能が安定するか
・歯ぐきが長期的に維持できるか
・清掃がしやすい設計か
補綴学とは、噛める機能を回復する歯科分野です。
その視点から見ると、骨造成は「追加の手術」ではなく、
長期安定のための土台づくり として選択されることがあります。
骨造成とは何か|インプラント治療の構造を理解する
骨造成とは、インプラントを支える骨が不足している場合に
人工骨や自家骨を用いて骨量を補う治療 を指します。
歯科インプラントは、骨の中にチタン製のネジを埋め込みます。
このネジは骨と結合します。
この現象を オッセオインテグレーション(骨結合) と呼びます。
骨との接触面積が少ないと、次のような問題が起こる可能性があります。
・初期固定が弱くなる
・咬合力に耐えにくくなる
・歯ぐきが下がりやすくなる
臼歯部では咬合力は 体重の2〜3倍程度 に達します。
そのためインプラント設計では、
天然歯より 約0.1mm弱く咬合接触を設計する ことがあります。
骨造成が関係する主な状況は次の通りです。
横方向の骨不足
骨幅が不足している状態です。
例
・骨幅4〜5mm
・インプラント径4mm
この場合、骨の外にインプラントが露出する可能性があります。
縦方向の骨不足
上顎奥歯では上顎洞という空洞があります。
上顎洞とは
鼻の横にある空洞で、骨の高さを制限する構造です。
骨の高さの目安は次の通りです。
・残存骨高さ6mm以上 → 小さな挙上で対応できることが多い
・残存骨高さ5mm未満 → 側方から骨造成を行うことが多い
名古屋でインプラント相談を行っていると、
上顎奥歯で骨高さが4〜6mm程度のケース は珍しくありません。
この場合、骨造成の有無で治療計画が大きく変わります。
骨造成の注意点|すべての不足に対して行う治療ではない
骨造成には限界があります。
骨を増やす治療は万能ではありません。
考慮すべきポイントは次の通りです。
・手術侵襲が増える
・治療期間が長くなる
・感染リスクがゼロではない
例えば上顎洞挙上術では、
上顎洞の膜を持ち上げて骨を作る治療を行います。
この膜を シュナイダー膜 と呼びます。
シュナイダー膜とは
上顎洞の内側を覆う粘膜です。
臨床報告では膜穿孔率は 約7〜10%程度 とされています。
そのため名古屋で骨造成を提案する場合も、
「不足しているから必ず行う」という判断は行いません。
実際には次の代替方法もあります。
・短いインプラント
・細径インプラント
・埋入角度の調整
・補綴設計の変更
近年の研究では 6mm程度の短いインプラント でも
適切な設計を行えば良好な経過が報告されています。
ただし短いインプラントは
単独使用では失敗リスクがやや高い傾向があります。
そのため複数本で咬合力を分散する設計が重要になります。
このように
骨造成は 選択肢の一つであり唯一の解決策ではありません。
臨床視点|骨量だけでは判断しない診断の考え方
名古屋で診療していて感じるのは、
骨造成の必要性は 骨量だけで判断できない ということです。
米国補綴教育では、インプラント診断は
補綴主導型治療(prosthetically driven implantology) という考え方を重視します。
これは
最終的な歯の形から逆算してインプラント位置を決める方法です。
つまり診断では次の要素を総合的に評価します。
・骨量
・咬合力
・歯列
・骨格
・清掃性
CT診断では次のデータを確認します。
・骨幅
・骨高さ
・骨密度
・神経位置
・上顎洞形態
愛知県中区で診療していると、
患者さんの傾向として 長期間歯を失ったまま放置しているケース が少なくありません。
歯を失うと骨は吸収します。
抜歯後6ヶ月で
骨幅は 約3〜4mm減少 することが報告されています。
そのため再治療症例では、
骨造成が必要になるケースが増えます。
私自身、再治療の患者さんを診てきた中で
骨量不足よりも問題になるのは 噛み合わせ設計 だと感じています。
骨が十分でも、咬合設計が不適切な場合、
インプラント周囲骨は徐々に吸収します。
そのため名古屋でインプラント治療を行う際は
次の診断を必ず行います。
・咬合力評価
・顎運動分析
・補綴設計
咬合とは
上下の歯が接触する関係を指します。
咬合設計は、
インプラントの長期安定に大きく影響する要素 です。
骨造成の必要性は
この設計の中で判断されるべき治療です。
骨造成は「必要な人には意味がある」治療
骨造成は
インプラント治療の成功率を上げるための
必須手術ではありません。
しかし次の条件では重要になります。
・骨幅6mm未満
・骨高さ5mm未満
・前歯審美領域
・理想位置から骨が不足
一方で、次の方法で回避できることもあります。
・短いインプラント
・細径インプラント
・補綴設計の変更
歯科治療では
「入れること」より
「長く使えること」が重要です。
名古屋でインプラント相談を受けていると、
骨造成の有無よりも
診断と設計の違いが結果を左右する と感じます。
補綴学では
噛む機能を長く維持することを重視します。
骨造成はその設計の一部です。
すべての患者に必要な治療ではありませんが、
適切な診断のもとでは意味のある選択肢になります。
難症例に対する考え方をまとめて知りたい方は、【名古屋でインプラントが難しいと言われた方へ】をご覧ください。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implntology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
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