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名古屋で歯を失うと骨はなぜ減る?|骨吸収とインプラント治療
骨吸収は「病気」ではなく「体の自然な反応」です

インプラント相談を受けていると、「骨が減っていると言われた」「骨吸収は止められないのですか」と質問されることがあります。結論からお伝えすると、骨吸収は特別な病気ではなく、歯を失った後に体が自然に起こす生理的な変化です。つまり、何もしなくても骨が残るのではなく、刺激がなくなると骨は徐々に減っていく構造になっています。
顎の骨は、歯の根から伝わる咬合力によって維持されています。咬合力とは、噛むときに歯にかかる力のことです。歯が存在していると、食事のたびにその力が骨へ伝わり、骨の代謝が維持されます。しかし歯を失うと、その刺激が消えます。その結果、骨を作る細胞(骨芽細胞)よりも骨を吸収する細胞(破骨細胞)の働きが優位になり、骨量が徐々に減少していきます。
研究では、歯を失った後の顎骨は
- 抜歯後1年以内に約25%の骨幅減少
- 数年で最大50%近い骨量減少
が起こる可能性があると報告されています。
「骨が減っている」と言われた場合、それは珍しい状態ではなく、歯を失った後にほとんどの人に起こる変化なのです。
骨吸収が止まらない理由:骨は「使われないと減る組織」
骨吸収の説明をすると、多くの患者さんが「骨は一度減ると止まらないのですか」と疑問を持たれます。顎骨の特徴は、力がかからないと減少する組織であることです。
骨には「骨リモデリング」という仕組みがあります。骨リモデリングとは、骨が常に作られたり吸収されたりする代謝サイクルのことです。人体の骨は数年単位で新しい骨に入れ替わっています。
歯がある場合
→咬合力が骨へ伝わる
→骨形成が維持される
歯がない場合
→刺激が減少する
→骨吸収が優位になる
この現象は**ウルフの法則(Wolff’s law)**として知られています。ウルフの法則とは「骨は加わる力に応じて構造を変える」という生体の原則です。
つまり歯を失った後に骨吸収が起こるのは、異常な現象ではなく骨が使われていない状態に適応しているということです。
骨吸収が進みやすい人の特徴
診療していると、骨吸収の進行速度には個人差があることを実感します。骨吸収が進みやすい条件にはいくつかの共通点があります。
歯を失ってから時間が長い
抜歯後の骨吸収は特に最初の1年で大きく進みます。
歯周病の既往
歯周病は骨を破壊する炎症性疾患です。歯周病とは歯を支える骨が炎症によって破壊される病気です。
入れ歯による圧迫
入れ歯の圧力が骨吸収を促進することがあります。
咬合力の偏り
奥歯では咬合力は体重の2〜3倍に達すると言われています。噛む力のバランスが崩れると骨吸収が進むことがあります。
つまり骨吸収が進む原因は単一ではなく、時間・炎症・力のバランスなど複数の要因が関係しています。
米国補綴専門医として私が考える骨吸収の本質
私が米国補綴専門医として学ぶ中で最も印象的だったのは、骨吸収は単なる骨量の問題ではなく咬み合わせの問題でもあるということです。
補綴専門医とは、咬み合わせや全顎再建を専門に扱う歯科医師です。つまり1本の歯ではなく、口全体の機能設計を行う分野です。
名古屋でインプラントの再治療相談を受けると、骨吸収が進んでいる症例の多くに共通点があります。
- 奥歯の支持不足
- 咬合高さの低下
- カンチレバー構造
カンチレバーとは支えの外側に歯が延びる構造です。この構造があると機械的トラブルのリスクが約5倍になるという研究があります。
咬合高さとは上下の歯の高さ関係です。この高さが1〜2mm変化するだけで咀嚼効率は20%以上変化すると言われています。
若い頃の私は、骨吸収は外科的に解決する問題だと思っていました。しかし補綴学を学ぶ中で、骨吸収の多くは咬み合わせと機能の問題であることを理解するようになりました。
そのため当院では名古屋でインプラント治療を行う際、次の診断を重視しています。
- CT骨量分析
- 咬合分析
- 顎関節評価
- ワックスアップ設計
ワックスアップとは最終的な歯の形を模型上で設計する工程です。
名古屋で質の高いインプラント治療を検討している方へ
名古屋で「骨吸収が進んでいる」と言われると、多くの方は強い不安を感じます。しかし骨吸収そのものは珍しい現象ではありません。重要なのは、骨吸収が起きている理由を理解し、口全体の機能を再設計することです。
歯科治療では
- 骨量
- 咬み合わせ
- 残存歯の状態
を総合的に診断することが必要です。
愛知県中区で診療していると、「もっと早く相談していればよかった」と話される患者さんに出会うことがあります。歯を失った後の時間が長くなるほど骨吸収は進みやすくなるためです。
歯科治療は単なる修理ではなく、将来も美味しく食事ができる口を設計する医療です。
流れ作業のような治療ではなく、一人ひとりの骨の状態や噛み合わせを丁寧に診断することが長期的な結果につながります。
名古屋で質の高いインプラント治療を検討している方へ。
骨吸収という現象を正しく理解し、将来まで安定する治療計画を立てることが大切だと私たちは考えています。
名古屋でインプラント治療が難しいと言われた方は、【持病・骨不足・ご高齢の方が最初に確認したいこと】もあわせてご確認ください。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implntology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
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