名古屋|「昔の被せ物と入れ歯を作り直したい」52歳女性の全顎ジルコニアセラミック症例

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名古屋|「昔の被せ物と入れ歯を作り直したい」52歳女性の全顎ジルコニアセラミック症例

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患者背景と症例概要

「他院で作った入れ歯を作り直せますか」というご相談

「他院で作った入れ歯を、別の医院で作り直してもらえますか」というご相談について

当院には、「以前かかっていた歯科医院で作った入れ歯が合わないが、同じ医院で何度調整しても改善しない」「他院で入れた被せ物の色や形が気になるが、作り直しをお願いしてよいものか分からない」というご相談が数多く寄せられます。名古屋市内はもちろん、栄・名駅周辺でお勤めの方や、市外からお越しになる方もいらっしゃいます。

はじめに、率直にお答えします。他院で作られた入れ歯や被せ物を、別の医院で作り直すことに制度上の問題はありません。セカンドオピニオンを求めること、治療を受ける医院を変えることは患者様の当然の権利であり、前の医院に許可を得る必要もありません。「以前の先生に申し訳ない」というお気持ちからご相談をためらわれる方がいらっしゃいますが、その必要はないとお伝えしています。

ただし、作り直しをお引き受けできるかどうかと、作り直せば解決するかどうかは別の問題です。ここが最も重要な点です。入れ歯が合わない原因が入れ歯そのものの形にある場合は、作り直しによって改善が期待できます。一方で、原因が「奥歯の支えを失ったことで噛み合わせの高さが低くなっている」「残っている歯の状態が変化している」といった口全体の問題にある場合、入れ歯だけを新しく作り直しても、同じ不具合が数か月で再発します。この場合に必要なのは作り直しではなく、口全体の設計をやり直すことです。歯を多数失っている場合の考え方は歯を多数失った方の治療法を比較するで整理しています。

本ページでご紹介する症例は、まさに後者にあたります。長年にわたり上下の部分入れ歯をお使いになり、残っている歯のほとんどに他院での被せ物が入っていた52歳の女性が、「被せ物をやり替えたい」「奥歯の入れ歯が合わない」という主訴でご来院されました。診査を進めた結果、問題は入れ歯や被せ物の出来ではなく、臼歯部の欠損によって噛み合わせの高さが失われていたことにありました。以下、どのように診断し、どう設計したかを詳しくご説明します。

なお、すべての方にこの規模の治療が必要になるわけではありません。診断の結果、入れ歯の調整や部分的な作り直しで対応できる症例も数多くあります。少数のインプラントで入れ歯を安定させるインプラントで入れ歯を安定させるという選択肢もあります。まずは現状を診させていただき、何が原因なのかをご説明することから始めます。

先に、空いている日だけ見ておくこともできます

読み進める前でも構いません。初回無料相談(30分)は、話を聞くだけのご利用も歓迎しています。

名古屋でセラミック治療を検討されている方の中には、「他院で作った被せ物の色や形がバラバラで違和感がある」「奥歯の部分入れ歯がどうしても合わない」「1本ずつバラバラに治すのではなく口全体をきちんと整えたい」など、単一歯のセラミック治療だけでは解決できないお悩みを抱えていらっしゃる方がおられます。今回ご紹介する症例は、まさにそうした「口腔全体の再構築」が必要な症例に、ジルコニアセラミックとインプラントを組み合わせて対応したケースです。

患者様は52歳の女性で、会社経営者としてお仕事に打ち込まれてきた方です。長年にわたり上下の部分入れ歯を使用してこられ、残存歯のほとんどには他院で被せ物が装着されていました。ご来院時の主訴は「他院で入れた被せ物をやり替えたい」「奥歯の入れ歯がどうしても合わない」というものでした。

問診と診査を進めていくと、単に被せ物の見た目だけの問題ではなく、長年の臼歯部欠損によって咬合高径(上下の顎の噛み合わせの高さ)が低下し、下顎前歯部が上顎前歯を突き上げるように咬耗しているという、口腔全体の噛み合わせの問題が背景にあることが分かりました。既存の被せ物ややり替えだけでは根本解決に至らないと判断できる状況でした。他院で入れた補綴物の作り直しに関する当院の考え方は他院で治療した歯のやり直し・再治療のご案内にまとめています。

セラミック治療のメリットとデメリットの整理は、セラミック治療のメリットとデメリットのページをご参照ください。

症例まとめ

・患者:52歳 女性
・主訴:他院の被せ物をやり替えたい、奥歯の入れ歯が合わない
・治療部位:上下顎全体(上顎13歯相当/下顎前歯部6本)
・治療内容:全顎的な咬合再構築+ジルコニアセラミック補綴+上顎インプラント(3本)
・上顎補綴内訳:単冠クラウン7本+インプラント単冠2本+インプラントブリッジ1装置
・下顎補綴内訳:前歯部6本にジルコニアセラミック単冠
・使用素材:天然歯のクラウンは6Y-TZPジルコニア/インプラント上部構造は3Y-TZPジルコニア
・仮歯:あり(新咬合高径で1ヶ月間確認)
・治療回数:12回
・治療期間:約1年間
・費用:4,200,000円(自由診療)
・下顎の部分入れ歯:ご事情により今回は仮の入れ歯を継続、将来的にインプラントへの移行を計画

初診時の診断

初診時に行った検査

初診時には、通常の口腔内診査に加えて、顔貌写真(願望・スマイル)、口腔内写真、パノラマX線、デンタルX線(全歯)、歯周組織検査(ペリオチャート)を撮影・記録しました。さらにフェイスボウで咬合器上に上下模型をマウントし、全顎的な咬合分析を行いました。全顎的な補綴再建を計画する症例では、この診断段階での情報量が、そのまま最終補綴物の完成度を左右します。

名古屋

口腔内所見と補綴物の状態

上顎・下顎ともに、残存歯のほとんどに他院で装着された被せ物が入っていました。被せ物ごとに色調・形態・境界のラインが揃っておらず、口腔全体で見たときに調和が取れていない状態でした。一部にはコンポジットレジン修復の破折や、動揺の見られる歯も認められました。

口腔内所見と補綴物の状態

歯周状態と歯肉の評価

歯周組織検査の結果、全体的な歯周状態は健康で、プロービング深さは3mm以下が大部分を占め、出血傾向も低値でした。歯肉ラインは概ね対称性が保たれており、歯肉退縮も軽微でした。スマイル時の歯肉露出量は一般的な範囲内であり、審美補綴に適した歯肉環境でした。

PDI(Prosthodontic Diagnostic Index:補綴診断指数)による評価はクラス4(複雑な補綴治療を要する症例)でした。部分歯列欠損の分類は、上顎がKennedy Class 2 Modification 1、下顎がKennedy Class 1という診断でした。

咬合状態の評価

診断上、最も重要なポイントはここでした。長年にわたり上下顎ともに臼歯部の咬合支持を失っていたため、下顎前歯部が上顎前歯を突き上げるように咬耗し、結果として垂直的な咬合高径が低下していました。この状態のまま新しい被せ物だけを1本ずつ作り替えても、上下の噛み合わせのゆがみが解消されないため、審美・機能ともに満足のいく結果に至りません。

読んでいて引っかかった点を、そのまま送ってください

「これって普通ですか」の一言で構いません。写真やレントゲンをお持ちでしたら、それも一緒にどうぞ。

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院長が確認のうえお返事します。ご来院やご契約を前提としたご案内はいたしません。

咬合高径の低下は顔貌の変化、発音、咀嚼効率、そして補綴物の長期予後にも直結します。特にセラミック補綴は、正しい咬合関係の中に設定されて初めて長期安定を目指せるため、まずは咬合高径をどう回復させるかを設計の第一歩に据えました。

咬合状態の評価

このように噛み合わせ全体が崩れている場合の治療の考え方は、多数歯欠損で噛み合わせが崩れているときの治療でも整理しています。

審美的リスクと機能的リスクの整理

問題点を整理すると次の通りでした。

・咬合高径の低下
・複数のコンポジットレジン修復の破折
・軽度の歯の動揺
・被せ物の色調と形態の不揃いによる審美的不調和
・臼歯部の咬合支持がない状態
・上顎2番と犬歯の間の空隙(正中離開/すきっ歯)

なお最後の点については、患者様は「この隙間はご自身の個性として気に入っている」というお気持ちで、矯正治療は明確に拒否されました。この価値観を尊重することが、患者様と信頼関係を築くうえで重要な出発点でした。

治療計画と設計思想

検討した治療選択肢

検討した治療選択肢

本症例では、以下の選択肢を1つずつ検討しました。

①噛み合わせの高さはこのままで、1本ずつ被せ物を作り替える(従来型のやり替えのみ)
既存の被せ物だけを新しいセラミックに置き換える方法です。費用と侵襲は最小限に抑えられますが、咬合高径の低下の原因となる奥歯の支持不足という根本問題を残したままとなり、審美・機能・長期予後のいずれにおいてもご希望に届かないと判断しました。

文章より、実際に診てもらったほうが早い段階があります

お口の状態は一人ずつ違います。拝見すれば、この記事で書いた判断をご自身に当てはめてお伝えできます。

WEBで予約する(24時間受付)電話する 052-265-8996

②咬合高径を回復させたうえで、全顎的にジルコニアセラミックで再構築(本症例で採用)
まず正しい咬合高径を設定し、その位置で全ての補綴物を作り直す方法です。すべてが同じ設計思想と素材で作られるため、全体の調和・色調・機能を最適化できます。費用と治療期間は大きくなりますが、根本解決に至る唯一の道と判断しました。素材としてジルコニアを選ぶ際の判断軸はジルコニアか e.max か|セラミック素材選びのセカンドオピニオンで解説しています。

③臼歯部にインプラントを追加し、咬合支持を再獲得
上顎の臼歯部欠損に対してインプラントを併用し、咬合支持を再獲得したうえでセラミック補綴を行う方法です。②の派生形で、下顎への対応をどうするかがポイントとなります。本症例では最終的に②と③を統合した治療計画としました。

最終決定した治療方針

患者様と繰り返しご相談したうえで、次の方針で治療を進めることに決定しました。

・上顎臼歯部にインプラントを埋入し、咬合支持を再獲得
・下顎前歯部6本にジルコニアセラミッククラウン
・上顎前歯部6本にジルコニアセラミッククラウン
・上顎の残存歯とインプラントを組み合わせた全顎的補綴
・下顎の部分入れ歯は、ご事情により今回は仮の入れ歯を継続使用(将来的に下顎インプラントへの移行を計画)

なお上顎2番と犬歯の間の空隙は、患者様のご希望通り最終補綴でもそのまま残す設計としました。

上顎インプラントの計画

新咬合高径での全顎ワックスアップをまず行い、そのデータとCTを重ね合わせることで、最終補綴物から逆算してインプラントの位置・角度・サイズを決定する補綴主導型計画を採用しました。当院のインプラント治療全体の考え方はインプラント治療のご案内もご参照ください。

・上顎右側:第一小臼歯部(4番)に1本+第二小臼歯部相当に1本(骨幅約7mmのため直径3.75mm・長さ12mmを選択)
・上顎左側:第一小臼歯部(4番)に1本(直径3.75mm・長さ12mm)+第一大臼歯部(6番)に1本(骨幅約13mmと十分/インプラントブリッジの支台となるため強度重視で直径5.5mm・長さ10mmを選択)

上顎左右それぞれに独立したサージカルガイドを製作し、計画通りの位置に埋入しました。全てストローマン BLXインプラントを使用しています。

上顎インプラントの計画

設計思想

咬合高径の再設定

本症例で私が最も時間をかけたのは、「新しい咬合高径をどこに設定するか」という判断でした。現在の低下した咬合高径から補綴に必要な最低限のスペースを確保し、その位置で咬合器をマウントし直したうえで全顎ワックスアップを行いました。この新咬合高径での治療計画がすべての設計の出発点となります。

仮歯(プロビジョナル)による確認

新咬合高径で問題ないかを確認するため、上顎の全ての被せ物を外してプロビジョナルに置き換え、同時にインプラントのプロビジョナルも装着しました。別日に下顎前歯部6本も形成しプロビジョナルを装着しています。この状態で約1ヶ月間経過を観察し、顎関節への影響、咬合の安定、発音、口唇のサポート、清掃性を確認しました。仮歯段階での違和感や強い咬合干渉は認めませんでした。仮歯が治療の質を左右する理由はセラミックの仮歯はなぜ必要?質で結果が変わる理由でも解説しています。

素材選択:3Y-TZPと6Y-TZPの使い分け

上部構造の素材選択で特に配慮したのは、ジルコニアの中でも3Y-TZPと6Y-TZPを部位ごとに使い分けた点です。

・天然歯のクラウン(上顎前歯部6本、下顎前歯部6本、上顎右上7番相当):6Y-TZP
6Y-TZPは透明感と審美性に優れるジルコニアで、天然歯との調和を優先する部位に採用しました。特に前歯部では、周囲の歯や隣在歯との色調の再現性が最終満足度に直結するため、審美優位の素材選択が合理的です。

・インプラント上部構造(インプラント単冠2本、インプラントブリッジ1装置):3Y-TZP
3Y-TZPは6Y-TZPより機械的強度に優れるジルコニアです。インプラント上部構造は歯根膜を持たないため咬合力が直接骨に伝わり、破折や欠けのリスクが天然歯より高くなります。長期の耐久性を優先し、より高強度の3Y-TZPを採用しました。

ここまでで、判断に迷うところはありませんか

「うちの場合はどうなりますか」の一言で構いません。当院の考え方をお伝えします。無理に来院をおすすめすることはありません。

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院長が確認のうえお返事します。ご来院やご契約を前提としたご案内はいたしません。

歯ぎしり・食いしばりが強い症例では素材選択にさらに慎重な判断が必要になります。詳細は、歯ぎしり・食いしばりとセラミック治療のページもあわせてご参照ください。

審美設計と個性の尊重

前歯部の設計では、正中線、切縁ライン、歯肉ライン、歯冠長のバランスを丁寧に整えました。一方で、上顎2番と犬歯の間の空隙は患者様の希望通り温存し、周囲の歯冠形態と調和させることで「不自然な隙間」ではなく「その方の個性としての空隙」として仕上がるように配慮しました。

治療手順と治療経過

治療概要

治療概要

・上顎:既存被せ物すべての除去→インプラント計画→インプラント埋入(BLX 4本)→治癒期間3ヶ月→全顎ワックスアップ→プロビジョナル(仮の歯)→最終印象→クロスマウント→スマイルデザイン→ジルコニア最終補綴
・下顎:前歯部6本の形成→プロビジョナル→最終印象→ジルコニア最終補綴
・治療回数:12回
・治療期間:約1年間

治療経過

初診時に写真・X線・歯周検査を実施し、フェイスボウで咬合器へマウントして分析。この診断結果をもとに全顎的な治療計画をご提示しました。

新咬合高径での全顎ワックスアップと同時に、CTデータと重ね合わせて上顎インプラントのポジションを確定しました。左右別々のサージカルガイドを作製し、計画通りに4本のインプラントを埋入。3ヶ月の治癒期間を経て、上顎既存被せ物をすべて除去し、プロビジョナルへ移行しました。同時に下顎前歯部6本も形成・プロビジョナルへ移行しています。

治療経過

新しい咬合高径で1ヶ月間経過を観察したうえで最終印象へ進み、上顎は「天然歯クラウン7本+インプラント単冠2本+インプラントブリッジ1装置」、下顎は「単冠6本」という構成でクロスマウント(Cross-Mount)にて咬合器上に精密に装着しました。ここでスマイルデザインを用いて患者様の願望と調和した最終補綴形態を仕上げています。

術後評価

装着後の評価では、咬合接触は設計通り均等で、側方運動時の干渉も除去できていました。周囲の歯や口唇のバランス、スマイルライン、色調の調和はいずれも設計通り再現でき、機能面でも咬合高径が回復したことで咀嚼の安定性が改善されました。歯肉に強い炎症所見は認めず、清掃性についても患者様ご自身が管理可能な形態に仕上がっています。

長期管理と歯科医師の解説

定期メンテナンス

定期メンテナンス

全顎的なセラミック補綴+インプラントを装着した症例では、装着後の長期管理が予後を大きく左右します。当院では3〜4ヶ月ごとの定期メンテナンスを推奨しており、本症例の患者様も継続的に通院されています。メンテナンス時には、歯周ポケット検査、歯肉の炎症確認、X線によるインプラント周囲骨・辺縁歯槽骨の評価、補綴物の欠けや破折の確認、境界部の再評価、咬合接触の再チェック、専門的なクリーニングを行っています。

セルフケアでは、フロス・歯間ブラシ・ワンタフトブラシの使い分けを丁寧にご指導し、特にインプラント周囲組織の清掃を重点的にお伝えしています。他症例の考え方や参考例は、以下の記事で詳しく解説しています。

もご参照ください。

よくあるご質問

質問1:セラミックはどのくらい長持ちしますか

適切な設計・咬合・メンテナンスが揃えば、多くのセラミック補綴で10年以上機能することが期待できます。歯ぎしりの有無、清掃状態、咬合の変化などにより個人差があります。

質問2:セラミック治療で歯を削る必要はありますか

被せ物形式のセラミッククラウンでは、既存の歯質を削る必要があります。可能な限り最小侵襲で計画しますが、削らない治療法(ラミネートベニアなど)が適応できるかは症例により異なります。

質問3:前歯と奥歯でセラミック治療の注意点は違いますか

前歯は色・形・透明感など審美性を重視した設計になります。奥歯は咬合力への耐性、破折リスク、清掃性、二次虫歯の予防が中心テーマになります。本症例では前歯に6Y-TZP、インプラント上部構造に3Y-TZPと素材を使い分けました。

質問4:銀歯をセラミックに変えるメリットはありますか

見た目の改善に加え、金属アレルギーのリスク軽減、歯垢の付着抑制、境界部の適合精度向上などが期待できます。ただし歯を削り直す必要があるため、適応と時期は慎重に判断します。

決める前に、一度だけ診せてください

同じ症状でも、原因が違えば治療も費用も変わります。初回無料相談(30分)で、今の状態と選べる道をご説明します。

WEBで予約する(24時間受付)電話する 052-265-8996

質問5:セラミック治療後に気をつけることはありますか

定期メンテナンスの継続、フロスや歯間ブラシの使用、歯ぎしり・食いしばりへの対応(必要に応じてナイトガード装着)、硬すぎるものを局所的に噛まないなどの生活面の配慮が重要です。

質問6:歯ぎしりや食いしばりがあってもセラミック治療はできますか

可能です。ただし補綴設計面での配慮(咬合調整、素材選択、ナイトガード併用)が不可欠であり、事前診断でリスク評価を行ったうえで治療計画を組みます。

質問7:他院で作った入れ歯の作り直しを、断られることはありませんか

当院では、他院で製作された入れ歯・被せ物の作り直しのご相談をお断りしていません。紹介状も不要です。ただし、診査の結果「いまの装置を調整したほうがよい」と判断することもあり、その場合は作り直しをおすすめしない旨をはっきりお伝えします。作り直しありきでは診ておりません。

質問8:元の医院に知られたり、カルテを取り寄せたりする必要はありますか

いずれも必要ありません。当院から元の医院へご連絡することはなく、カルテや技工指示書の取り寄せも行いません。現在の装置とお口の状態を診査すれば、必要な情報は得られます。「作ってもらった医院に申し訳ない」というお気持ちから相談をためらわれる方は多くいらっしゃいますが、合わない状態を使い続けると、残っている歯や顎の土手に負担がかかり、後の治療で選べる範囲が狭まっていきます。

質問9:作り直しは保険でできますか

入れ歯の作り直しは保険診療でも可能です。ただし、前回の製作から一定期間が経過していることが条件となる場合があります。保険の入れ歯は使える素材と設計に制約があるため、精度・見た目・装着感を優先される場合は自費という選択肢になります。本症例のように噛み合わせの高さから再構築する治療は自由診療です。どちらが向くかは、残っている歯の状態とご希望の優先順位によって変わりますので、初診時に両方の選択肢をご説明したうえでお選びいただいています。

質問10:作り直した入れ歯が、また合わなくなることはありませんか

入れ歯を支える顎の土手は、年月とともに少しずつ痩せていきます。そのため、どのような入れ歯であっても、装着後にまったく調整が要らないということはありません。重要なのは、合わなくなる速さを抑える設計にすることと、変化を早い段階で拾えるように定期的に確認することです。当院では装着後も3〜4か月ごとの定期管理をご案内し、粘膜の当たりや噛み合わせのわずかな変化をその都度調整しています。本症例の患者様も、装着後は継続して通院されています。他院の再治療に関する当院の考え方は他院で治療した歯のやり直し・再治療のご案内にまとめています。

歯科医師からのコメント

今回の症例で私が最も重要だと考えたのは、「1本ずつ被せ物を作り替える」という発想から抜け出し、「口腔全体をひとつのシステムとして再構築する」という視点で治療を組み立てた点です。長年蓄積された咬合高径の低下という根本問題を放置したまま新しい被せ物だけを作っても、審美的にも機能的にも長期安定は望めません。

設計上の注意点として、素材選択を部位ごとに使い分けた点があります。ジルコニアと一言で言っても3Y-TZPと6Y-TZPでは特性が大きく異なり、審美性を優先すべき天然歯部と、耐久性を優先すべきインプラント上部構造で、それぞれ最適な素材を選択することが長期予後の分岐点になります。

また、上顎2番と犬歯の間の空隙を「個性として尊重する」判断も、本症例の重要な設計思想でした。矯正で閉じるという選択肢もありましたが、患者様がご自身の個性として気に入っていらっしゃる特徴を尊重し、周囲の補綴形態と調和させることで、「治療で作られた不自然な口元」ではなく「その方らしい自然な口元」に仕上げることを目指しました。

長期予後については、3〜4ヶ月ごとの定期メンテナンス、年1回のX線評価、下顎インプラントへの将来的な移行計画を継続的に相談しながら、10年、20年先を見据えた管理を続けていきます。

治療のリスク・副作用・費用・期間

読み終えたあとの、小さな疑問にも答えます

今かかっている歯科では聞きにくいことでも構いません。文章でお答えします。

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院長が確認のうえお返事します。ご来院やご契約を前提としたご案内はいたしません。

治療内容:上顎13歯相当のジルコニアセラミック補綴(天然歯クラウン7本+インプラント単冠2本+インプラントブリッジ1装置)/下顎前歯部6本のジルコニアセラミッククラウン/上顎インプラント4本(ストローマン BLX)/咬合高径の再構築

治療期間:約1年間(診断・インプラント埋入・治癒期間・プロビジョナル期間・最終補綴装着・調整を含む、来院回数12回)

費用:4,200,000円(自由診療)
本症例は複数の治療(インプラント、全顎的補綴、咬合再構築)を含む包括治療のため、費用は治療範囲や素材選択により大きく変動します。

主なリスク・副作用:

・治療後に一時的なしみや違和感が出る可能性があります
・歯を削る必要があります
・神経に近い場合、治療後に根管治療が必要となる可能性があります
・噛み合わせや歯ぎしりにより、セラミックが欠けたり割れたりする可能性があります
・接着部や境目から二次虫歯が生じる可能性があります
・歯肉退縮により境目が見える可能性があります
・色調が周囲の歯と完全に一致しない可能性があります
・経年的に周囲の天然歯の色が変化し、色調差が出る可能性があります
・強い咬合力がある場合、ナイトガードが必要となる可能性があります
・インプラント周囲炎、術後腫脹・疼痛・感染・出血の可能性があります
・咬合高径の再設定に伴い、初期に顎関節や咀嚼筋の違和感が生じる場合があります
・定期的なメンテナンスが必要です
・保険診療ではなく自由診療です

名古屋でセラミック治療を検討されている方へ

セラミック治療では、

・歯の色
・歯の形
・噛み合わせ
・歯ぐきとの調和
・残っている歯の量
・清掃性
・メンテナンス計画

などを総合的に診断することが重要です。当院のセラミック治療の考え方や治療の流れについては以下のページで詳しく解説しています。

関連する内容は、以下のページでもご説明しています。

他院で作った入れ歯・被せ物の作り直しをご検討の方へ
本症例のように、他院で製作された入れ歯や被せ物の作り直しのご相談は、当院で問題なくお受けできます。元の医院への連絡や紹介状は必要ありません。「作った医院には言いづらい」という理由で我慢を続けている方は少なくありませんが、合わない状態を放置すると、噛み合わせや残っている歯への負担が進むことがあります。初診では現在の装置とお口の状態を診査し、「調整で改善できるか」「作り直すべきか」「入れ歯以外の選択肢が向いているか」を整理してご説明します。また、他院で「全部セラミックにしましょう」と提案されて迷っている方には全部セラミックと言われたら|セカンドオピニオンという解説もご用意しています。費用は治療範囲によって変わるため、治療計画の段階で総額と内訳を書面でご提示します。まずは無料相談でお気軽にご相談ください。

他院の入れ歯・被せ物を作り直す前に確認したい4つの判断基準

最後に、他院で作られた入れ歯や被せ物の作り直しをご検討中の方に向けて、来院前にご自身で整理していただきたい4つの判断基準をまとめます。

1. 不具合が「いつから」「どの場面で」起きるかを整理する
入れ歯が外れるのは食事のときか、話しているときか。痛むのは特定の一か所か、全体か。装着直後からなのか、数か月経ってから変化したのか。この情報は、原因が入れ歯の形にあるのか、口の中の変化にあるのかを見分ける重要な手がかりになります。可能であればメモにしてお持ちください。

2. 現在お使いの入れ歯・被せ物をすべてお持ちいただく
使わなくなった古い入れ歯も含めて、お持ちいただくことをおすすめします。過去に作られたものを並べて拝見すると、噛み合わせがどのように変化してきたかの経過が読み取れることがあり、診断の精度が上がります。

3. 「何を優先したいか」をご自身の言葉で整理しておく
しっかり噛めるようになりたいのか、見た目を整えたいのか、取り外しをやめたいのか、費用を抑えたいのか。すべてを最大限に満たす選択肢は存在しないため、優先順位が決まっているほど計画は具体的になります。本症例の患者様は、前歯の隙間をご自身の個性として大切にされており、その価値観を尊重した設計を行いました。

他院で作った入れ歯を、作り直せるかどうか

今お使いのものをお持ちください。作り直しが必要なのか、調整で足りるのか、何が合っていないのかを拝見して整理します。

4. 部分的な作り直しで終わるのか、全体の設計が必要かを診断で切り分ける
これが最も費用と期間を左右する分岐点です。当院ではレントゲンとCTに加え、フェイスボウを用いて咬合器に模型を装着し、噛み合わせの高さが適正かどうかまで分析します。ここを確認せずに作り直しを進めると、同じ不具合を繰り返すことになりかねません。治療法それぞれの構造的な違いはインプラント・ブリッジ・入れ歯の構造的な違いで整理しています。

当院は名古屋市中区・地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分にあり、栄・名古屋駅からはいずれも地下鉄で1駅です。他院でお受けになった説明の内容を確認したい、作り直しが本当に必要なのかだけ知りたい、というセカンドオピニオンのみのご相談も承っています。その場で治療をおすすめすることはありません。詳しくは伏見駅6番出口徒歩2分・初診の流れとアクセスをご覧ください。

作り直しの費用と期間は、3つのどれに当てはまるかで決まります

「他院で作った入れ歯を作り直したい」というご相談で最も多いご質問が、費用と期間です。金額は治療範囲によって変わりますが、あらかじめ次の3段階のどれに当てはまりそうかを知っておくと、見通しが立てやすくなります。

① 調整で対応できる場合。粘膜の一部が当たって痛む、特定の一か所だけ外れやすい、といった症状は、いまお使いの装置を調整することで改善することがあります。数回のご来院で完了し、保険診療の範囲で対応できることがほとんどです。まずここに当てはまらないかを確認することが、費用を抑える最初の分岐点になります。

② 装置そのものを作り直す場合。支える土手が痩せて全体的に合わなくなっている、留め具をかけている歯の状態が変わった、というケースです。保険で作り直すか、自費で精度と素材を上げるかを選べます。製作そのものは1〜2か月が目安です。どちらが向くかは、残っている歯の本数と、何を優先されるかによって変わります。

③ 噛み合わせの高さから設計し直す場合。本症例がこれに当たります。奥歯の支えを失ったまま年月が経ち、上下の噛み合わせの高さそのものが下がっている状態では、装置だけを作り直しても同じ不具合が戻ります。診断・仮の装置での確認期間・最終的な補綴まで含めて、半年から1年程度をみていただきます。本症例は来院12回・治療期間約1年・費用4,200,000円(自由診療)という経過でした。

どの段階に当たるかは、レントゲンと噛み合わせの記録を取れば初診時におおよそ切り分けられます。当院では治療計画の段階で総額と内訳を書面でご提示し、追加が生じうる範囲も事前にお伝えします。ほかのセラミック症例は名古屋のセラミック・審美治療症例一覧でご覧いただけます。

関連する内容は以下のページでご説明しています。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

CONSULTATION 無料相談・セカンドオピニオン

インプラントをはじめ、審美補綴や義歯などの外科的治療に関するご相談を承っております。その他の治療内容についてもお気軽にお問い合わせ下さい。