すきっ歯はラミネートベニアで閉じられる?隙間の幅と本数で分かれる、向く隙間・向かない隙間

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すきっ歯をラミネートベニアで閉じる|向く隙間・向かない隙間

すきっ歯の隙間は、ラミネートベニアで閉じられるのか

結論から言うと、すきっ歯の治し方は隙間の大きさで変わります。前歯の小さな隙間なら、CR(コンポジットレジン=歯の色の樹脂)を足す治療で治せることがあります。隙間が広い場合は、ラミネートベニアや矯正で治すことがあります。どれが合うかは、歯の大きさや隙間の数、噛み合わせによって変わります。

すきっ歯をラミネートベニアで閉じるときの隙間の幅と本数|名古屋エデンデンタルオフィス

この記事で分かることは、次の3つです。

  • 小さい隙間をCRで治せる場合と、ベニアを考える場合
  • 広い隙間で、ベニアと矯正をどう使い分けるか
  • 同じ幅の隙間でも、できることが人によって変わる理由

ベニアという治療の全体の考え方は当院のラミネートベニアについてにまとめています。隙間ができる原因や、セラミック全体での設計の考え方は、当院のセラミック記事「前歯のすきっ歯はセラミックで治せる?」に譲ります。

同じ幅の隙間でも、歯の大きさ、隙間の数、噛み合わせ、隙間が広がってきているかどうかで、できることが変わります。この記事では、その分かれ目を順に説明します。

なぜ、隙間の幅と本数で決まるのか

ベニアは、前歯の表側に貼る薄いセラミック(=陶器のような硬い材料)です。隙間を閉じるときは、隙間に面した歯の横側にセラミックを足して、歯を少し幅広くします。歯そのものは動きません。つまり、隙間の幅の分だけ、どこかの歯が幅広くなります。

真ん中に1か所だけの隙間なら、左右2本の歯で半分ずつ分けます。隙間が広いほど、1本あたりに足す幅は増えます。歯を縦に長くできる量には限りがあるので、幅だけが広がり、四角く横長に見えてきます。

ここで根拠を3つ挙げます。

1つ目は、前歯の形の比率です。上の前歯の真ん中の歯は、幅が長さの8割弱という計測の報告があります(Magne ほか, 2003)。幅を足していくと、この釣り合いから外れていきます。

2つ目は、本数の考え方です。広い隙間をベニアで閉じた症例報告では、前歯の8〜10本で隙間を分けていました(Poss, 2002)。少ない本数では歯が横に広く見える、と著者は述べています。1人の症例ですが、本数で釣り合いを取る考え方はほかの報告とも共通しています。

3つ目は、エナメル質(=歯の一番外側の硬い層)です。エナメル質に貼れたベニアは、10年で約95.6%が残っていたという報告があります(Layton & Walton, 2012)。本数を増やすと、そのぶん手を入れる歯も増えます。1本ごとにエナメル質の範囲で収まるかが、もう1つの条件です。

隙間が広いと、閉じても歯と歯ぐきの間に黒い三角が残ることもあります(Tarnow ほか, 1992)。詳しくは先ほどのセラミック記事に譲ります。

なお、「何ミリまでならベニアで閉じられる」という数値は、調べた範囲では根拠のあるものが見つかりませんでした。同じ1mmでも、歯の大きさや長さで仕上がりが変わるため、閉じたあとの形で判断します。

隙間を閉じると歯の幅はどう変わるか(上の前歯4本の正面)|名古屋エデンデンタルオフィス

隙間の大きさで変わる、CR・ベニア・矯正の使い分け

小さい隙間は、CRで治せることがある

前歯の真ん中などの小さな隙間は、CRを歯の横に足して閉じられることがあります。歯をほとんど削らずに済み、通院の回数も少なく済むことが多い治療です。あとから足し直しや磨き直しもできます。

一方で、CRはセラミックより色が変わりやすく、すり減りやすいとされています(Maluly-Proni ほか, 2018)。年月がたつと、手入れや足し直しが要ることがあります。

小さい隙間でも、歯の色や形も一緒に変えたい場合は、ベニアを考えます。1.5mmの隙間をベニア2本で閉じ、2年たっても問題がなかったという症例報告もあります(同上)。

広い隙間は、ベニアか矯正、または両方で治す

隙間が広いと、CRやベニアで2本だけに足しても、横長の歯になります。ベニアの本数を4本、6本と増やせば、1本あたりに足す幅は小さくなります。そのかわり、手を入れる歯の数が増えます。

矯正で歯を動かして隙間を閉じる方法もあります。歯を削らずに済みますが、期間がかかります。隙間が大きいときは、矯正で隙間を寄せて小さくしてから、少ない本数のベニアやCRで仕上げることもあります。

横長に見えないよう歯を長くしたくなりますが、長さを足せる量は歯ぐきと唇の位置で限られます。

同じ隙間でも、できることは人によって変わる

隙間の幅が同じでも、次のような条件で選べる方法が変わります。

真ん中の隣の歯(側切歯)が生まれつき小さく、その両側に隙間がある場合は、小さい歯を大きくすれば隙間も閉じます。条件は矮小歯・小さい前歯にラミネートベニア|削らずに大きさを整える条件で説明しています。

色も一緒に変えたい場合は、色を隠すための厚みが要るので、削る量や設計が変わります。抗菌薬による縞模様の変色はテトラサイクリン変色をラミネートベニアで隠せるか|色の濃さで変わる設計へ。神経を抜いて黒くなった歯は神経を抜いた前歯の変色にラミネートベニア|隠せる場合と、無理な場合へ。白い斑点はホワイトスポット(白い斑点)にラミネートベニアは必要?|他の方法から順にへ。

以前はなかった隙間が広がってきた場合は、歯周病で歯が動いていることがあります。CRやベニアで閉じても歯の動きは止まらないので、歯ぐきと骨の治療を先にします。歯ぎしり・食いしばり、深い噛み合わせがある場合も、閉じる前に力のかかり方を確かめます。

隙間を閉じるベニアは歯に足す方向の治療なので、「削らずに貼れますか」とよく聞かれます。当院では、削らない設計を積極的にはお勧めしていません。理由は次の3つです。

  • 縁の段差が歯頸部(=歯と歯ぐきの境目)に来て、虫歯と歯周病のリスクが上がる
  • 足すことしかできないので、作れる形に制限がある
  • 削らずに貼って自然に見える歯は、とても限られる

向く歯で、境目の設計と清掃の条件がそろえば行います。

隙間の大きさで変わる、CR・ベニア・矯正の使い分け|名古屋エデンデンタルオフィス

下の前歯の場合は、上の前歯と条件が違います。以下の記事をご覧ください。

歯と歯の間の黒い三角が気になる方は、以下の記事もご参照ください。

私はすきっ歯の相談では、閉じたあとの1本の形から考えます

私はこれまで、入れ歯を技工士の手を借りずに約100床作ってきました。入れ歯の歯を並べるとき、1本の幅と長さの釣り合いが少し崩れるだけで、口元全体の印象が変わります。

すきっ歯の相談でも、私は隙間のミリ数より先に、閉じたあとの1本の幅と長さを見ます。同じ隙間でも、元の歯が縦に長い方は、幅を足しても釣り合いが崩れにくいからです。逆に、元の歯が短めの方は、少し足しただけで横長に見えます。

そのため、隙間を2本で分けた形と、4本で分けた形を、模型や仮の形で比べてお見せします。そのうえで、横長に見えない本数と、手を入れる歯の少なさの兼ね合いを一緒に決めます。どの本数でも横長になる場合は、矯正で隙間を寄せる方法を先にお話しします。名古屋で相談を受けるときも、この順番で進めています。

名古屋・伏見で、すきっ歯をベニアで閉じられるか相談するなら

名古屋で隙間を閉じる方法を探している方は、次の3つに分けて考えてみてください。

  • 貼らなくてよい・他の方法が先:前歯の小さな隙間だけなら、CRで治せることがあります。最近広がってきた隙間は、歯周病などの確認が先です。
  • 相談して決める:真ん中の隙間を2本で分けられそう、隙間が2〜3か所ある、隣の歯が小さい。様子見より相談のほうが、何本で分ければよいかがはっきりします。
  • 貼らないほうがいい可能性が高い:どの本数で分けても歯が横長になる広い隙間です。歯ぎしりや食いしばり、深い噛み合わせ、未治療の虫歯や歯周病、歯並びの大きなずれがある場合も同じです。

ベニアを選ぶ場合、削った歯は元に戻りません。隙間を閉じる方法を決める前に、この点を前提にしてください。

前歯のほかの悩みとベニアの関係は前歯の悩み別|ラミネートベニアで治せること・治せないこと【完全ガイド】で整理しています。

すきっ歯をベニアで閉じるか決める3つの分岐|名古屋エデンデンタルオフィス

当院での進め方

  1. 隙間がいつからあるか、広がってきたかどうかをうかがう
  2. 検査(CT・口腔内スキャナー)で、歯ぐきと骨、噛み合わせを確認
  3. 隙間の幅と歯の大きさから、何本で分けるか、削る量と残せるエナメル質をご説明
  4. ベニアを選ぶ場合は、試適で色と形を確かめてから接着
  5. 費用・期間・主なリスクを、CRや矯正と並べてご提示

ベニアで閉じられるかどうかは、隙間の幅と、歯の大きさ・長さを実際に拝見しないと判断できません。無料相談で、見極めの結果をお伝えします。貼らないという結論でも構いません。

地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分。名古屋市内・愛知県内から通われる方も多くいらっしゃいます。治療の内容と進め方の全体はラミネートベニア治療のご案内(名古屋・伏見)をご覧ください。

よくあるご質問

すきっ歯は、何本ベニアにすれば閉じられますか?

隙間の幅と、元の歯の大きさ・長さで変わります。真ん中の細い隙間なら、2本で閉じられることがあります。隙間が広い場合や複数ある場合は、本数を増やして分けることになります。本数は、閉じたあとの形を模型などで確かめてから決めます。

すきっ歯は、削らずにベニアで閉じられますか?

隙間を閉じるのは足す方向の変化なので、削らない設計が候補になることはあります。ただ、削らないと縁が段差になり、虫歯や歯周病のリスクが上がります。当院では積極的にはお勧めしておらず、向く歯で境目の設計と清掃の条件がそろう場合に行います。

ベニアで閉じた隙間は、また開きますか?

ベニアは歯を動かす治療ではないので、閉じた部分がそのまま開くことは考えにくいです。ただ、隙間ができた原因が残っていると、別の場所に隙間が出ることがあります。歯周病で歯が動いている場合などです。そのため、貼る前に原因を確かめます。

※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。

※ラミネートベニアは歯を削る処置を含むことがあり、削った歯を元に戻すことはできません。検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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