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治療中、歯がない期間はありますか|仮歯で過ごす数ヶ月の実際
仮の歯には、大きく2種類あります
治療中の見た目と食事が心配な方へ
全体の治療を迷う理由として、費用や期間と並んで多いのが「治療中、どんな顔で過ごすことになるのか」です。仕事があり、人と会う予定がある。歯が抜けたままの数ヶ月があるなら、始められない。そう考えるのは当然だと思います。
先にお答えします。多くの場合、歯がない見た目のまま過ごしていただくことはありません。ただし「仮の歯」と一口に言っても中身は同じではなく、状況によって作り方がまったく変わります。
仮の歯は、大きく2種類に分かれます
① 被せ物(クラウン)の仮歯
今ある歯を削って被せ直す場合です。歯そのものは残っているので、削った歯の上に仮歯をかぶせます。事前に準備しておけるため、削ったその日から入ります。最終的な被せ物が入るまで、この仮歯で過ごしていただけます。
② インプラントの場合
歯を抜いたうえで、そこに仮の歯を作ります。こちらは抜いた本数と場所によって、作り方が5通りほどに分かれます。その日のうちに固定式の仮歯が入ることもあれば、取り外し式のものを使うこともあります。
ご自身がどちらに当たるかで、治療中の過ごし方が変わります。次の2つの節で、それぞれ順に見ていきます。
インプラント治療の全体像については、以下のページで詳しく解説しています。
①被せ物の仮歯|削った当日から入ります

削って被せ直す治療の場合の仮歯
削って被せ直す治療の場合、仮歯はあらかじめ準備しておけます。
段取りだけの問題です
削る前に、口腔内スキャナで今の歯の形を記録しておきます。そうすれば、削ったその日に、削る前とほぼ同じ形の仮歯が入ります。治療前より見た目が悪くなる時間帯を、つくらずに済みます。
逆に、削ってから型を取り始めると、どうしても数日から数週間かかります。先に記録を取っておくかどうかの違いだけです。
この仮歯は、4つの仕事をしています
「本歯ができるまでの間に合わせ」と思われがちですが、実際にはこれだけの役割があります。
① 見た目を保つ
していること:形、色、歯ぐきとの境目を、本歯に近い状態でつくります
どのくらい自然か:近くでじっくり見れば分かることもありますが、会話する距離では、まず分かりません
注意:仮歯の材料は本歯より色がつきやすく、欠けやすいです。着色したら、その場で磨いて戻せます
② 噛めるようにする
していること:奥歯まで仮歯が入れば、普通に噛めます
どのくらい噛めるか:本歯を10とすると、7〜8くらいの感覚です。日常の食事は問題ありません
注意:固い煎餅、氷、ナッツ類は避けてください。仮歯が欠ける原因の上位です
③ 形と高さを、生活のなかで確かめる
していること:ここが仮歯のいちばん大事な役割です。噛み合わせの高さ、歯の長さ、しゃべりやすさを、実際の生活で試していただきます
なぜ必要か:診療台の上で数分噛んだだけでは分かりません。1ヶ月使ってみて初めて「少し高い」「発音しにくい」が出てきます
注意:気になる点は遠慮なく言ってください。仮歯の段階なら、何度でも直せます。本歯になってからでは作り直しです
④ 歯ぐきの形を整える
していること:仮歯のふちの形で、歯ぐきのラインを少しずつ誘導します
なぜ必要か:治療のあと、歯ぐきは動きます。仮歯で形を決めておかないと、本歯を入れたあとに境目がずれます
注意:この工程を飛ばすと、数年後に「歯ぐきとの境目が黒い」という不満につながりやすくなります
つまり仮歯は、待つための道具ではなく本歯の設計図をつくる工程です。ここに時間をかける医院かどうかは、仕上がりを大きく分けます。
被せ物の仮歯が結果を左右する理由は、以下の記事で詳しく解説しています。
削るときの痛みや、仮歯の期間に感じやすいしみについては、以下の記事もご参照ください。
②インプラントの仮歯|抜いた本数と場所で、作り方が変わります

抜いてインプラントにする場合の仮の歯
歯を抜いてインプラントにする場合、仮の歯の作り方は抜いた本数と場所、そして同時にどんな処置をするかで変わります。代表的な5つを挙げます。
① 隣の歯に、プラスチックの歯をくっつける
どんなとき:前歯で、失った歯が1本の場合
どうするか:抜いた場所の両隣の歯に、プラスチックで作った歯を接着します。取り外しはありません
見た目:固定されているので、動きません。会話や笑ったときに違和感が出にくい方法です
注意:接着なので、前歯で噛み切ると外れます。硬いものも避けてください
② 抜いたその日に、インプラントの上へ仮歯を入れる
どんなとき:抜歯と同時にインプラントを入れられる条件がそろっている場合
どうするか:抜歯・インプラント・仮歯を1日で行います
見た目:その日のうちに歯が入ります。もっとも負担の少ない過ごし方です
注意:誰にでもできる方法ではありません。骨の量と質、感染の有無で条件が決まります。CTで判断します
③ マウスピース型のもので、歯があるように見せる
どんなとき:インプラントと一緒に、骨をつくる処置を行う場合
どうするか:透明なマウスピースの中に、欠けている部分の歯が組み込まれています。はめると、そこに歯があるように見えます
見た目:はめている間は歯があるように見えます。取り外し式です
注意:治りかけの部分に力をかけないための方法です。食事のときは外していただくことがあります
④ 仮の部分入れ歯を使う
どんなとき:失った歯の本数が多い場合
どうするか:取り外し式の仮の入れ歯を作ります
見た目:入れている間は歯があります。金属のバネが見えない設計にもできます
注意:慣れるまで違和感があります。ここも、治りかけの部分に力をかけない配慮が入ります
⑤ あえて仮歯を入れない
どんなとき:奥歯で、失った範囲が大きい場合
なぜそうするか:治りかけの骨や歯ぐきに仮歯が当たると、治りを妨げることがあります。奥歯は見た目に出にくいため、その期間だけは治ることを優先したほうが、結果として良い仕上がりになります
見た目:奥歯なので、外からは分かりません
注意:この判断になる場合は、事前に必ずご説明します。「気づいたら仮歯が入っていなかった」ということにはしません
①②のように固定式で入る場合と、③④のように取り外し式になる場合とでは、生活のしやすさがかなり違います。ご自身がどれに当たるのかは、CTと歯ぐきの検査をした段階で分かります。計画をお出しするときに、必ずお伝えします。
抜いた当日にインプラントを入れられるかどうかの条件は、以下の記事で詳しく解説しています。
骨をつくる処置を提案されている方は、以下の記事もご参照ください。
「骨がない」と言われて判断に迷っている場合は、以下の記事をご覧ください。
治療中の食事と、人前に出る予定|名古屋の臨床から
食事と、人前に出る予定について
治療中の食事と、人前に出る予定について、実際にお伝えしている内容です。
普通に食べていただけるもの
ごはん、パン、麺類、肉、魚、野菜、果物。日常の食事は、ほぼそのままです。固定式の仮歯が入っていれば、外食も問題ありません。
避けていただきたいもの
- 固いもの:氷、固い煎餅、ナッツ、フランスパンの端、するめ
- 粘つくもの:キャラメル、餅、ガム(仮歯ごと外れることがあります)
- 色の濃いもの:カレー、コーヒー、赤ワイン(仮歯は着色しやすいです。磨けば戻せます)
前歯で噛み切るのは、控えてください
前歯の仮歯が外れる原因のほとんどが、これです。とくに隣の歯に接着したタイプは外れやすくなります。りんごを丸ごとかじる、サンドイッチを引きちぎる。包丁で一口大に切ってから食べるだけで、ぐっと減ります。
取り外し式のものを使っている場合
マウスピース型や仮の部分入れ歯の場合、食事のときは外していただくことがあります。治りかけの部分に力をかけないためです。外すかどうかはその方によって違いますので、お渡しするときにお伝えします。
外したあとは、必ず水につけて保管してください。乾くと変形します。
人前に出る予定は、最初にお聞きします
計画を立てる段階で、この1〜2年に人前に出る大きな予定があるかをお聞きします。結婚式、お子さんの式、面接、写真を撮る予定、大きなプレゼン。
そのうえで、腫れる可能性のある処置をその前後に置かないようにします。抜歯やインプラントの手術では、2〜3日後に腫れのピークが来ます。1週間ほどで引きますが、日程はずらせても治りを早めることはできません。分かった時点で早めに教えてください。
大事な日の前に、仮歯を一度きれいに作り直すこともできます。形を整え、色を合わせ、艶を出す。本歯ではありませんが、写真に写る分には十分です。
名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。
まとめ|治療中の数ヶ月をどう過ごすか|よくあるご質問
まとめ|要点は3つです
要点は3つです。
第一に、仮の歯は2種類に分かれます。被せ物の仮歯は、事前に準備しておけば削ったその日から入ります。インプラントの場合は、抜いた本数と場所で作り方が変わります。
第二に、インプラントの仮の歯は5通りあります。隣の歯に接着する/その日のうちにインプラントの上に入れる/マウスピース型/仮の部分入れ歯/あえて入れない。固定式か取り外し式かで、生活のしやすさが変わります。
第三に、奥歯で範囲が大きい場合は、あえて仮歯を入れないことがあります。治りを優先したほうが、結果として良い仕上がりになるためです。その判断になる場合は、事前に必ずご説明します。
名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。
治療全体の期間と通院回数については、以下の記事で詳しく解説しています。
最終的な歯が入ったあとに続くことは、以下の記事にまとめています。
入れたあとの違和感については、以下の記事にまとめています。
痛みが心配な方は、以下の記事をご覧ください。
よくあるご質問
Q1. 治療中、歯が抜けたままの期間はありますか。
多くの場合ありません。被せ物なら削った当日に仮歯が入りますし、インプラントでも状況に合わせた仮の歯を用意します。例外は、奥歯で失った範囲が大きい場合です。治りを優先してあえて入れないことがありますが、外からは分かりません。
Q2. 抜いたその日に、インプラントの歯が入ることはありますか。
あります。ただし誰にでもできる方法ではありません。骨の量と質、感染の有無で条件が決まります。CTを撮った段階で判断できます。
Q3. 仮の歯は、取り外し式になりますか。
状況によります。前歯1本なら隣の歯に接着する固定式が多く、骨をつくる処置を同時にする場合や本数が多い場合は、マウスピース型や仮の部分入れ歯といった取り外し式になります。
Q4. 仮歯だと、見た目ですぐ分かってしまいませんか。
会話する距離では、まず分かりません。色も合わせられます。取り外し式のものでも、金属のバネが見えない設計にできます。
Q5. 仮歯が外れてしまいました。すぐ行くべきですか。
できるだけ早くお越しください。外れたまま放っておくと、歯が動いて入らなくなることがあります。外れた仮歯は捨てずにお持ちください。
Q6. 仮の歯の期間は、どれくらい続きますか。
被せ物なら1〜3ヶ月が目安です。インプラントの場合は、骨とくっつくのを待つため2〜6ヶ月、骨をつくる処置が入るとさらに長くなります。長くなる場合は、その分だけ丈夫な材料で作り直します。
関連する内容は以下のページでご説明しています。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implantology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
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