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オールオン4とは|名古屋で「当日に歯が入る」治療を整理する
オールオン4とは「4本のインプラントで固定式の歯を取り戻す治療」

オールオン4(All-on-4/オールオンフォー)とは、片顎4本のインプラントだけで、フルアーチ(歯列全体)の固定式の歯を取り戻す治療法です。
名古屋でオールオン4を検討される方の多くは、
- 歯がほとんど残っていない
- 総入れ歯が合わずに困っている
- 抜歯を勧められたが、入れ歯にはしたくない
といったお悩みを抱えています。
最大の特徴は、適応条件が整えば、手術当日に仮歯まで装着できる点にあります。名古屋で「一日で歯が入る」「即日インプラント」と紹介される治療の多くは、このオールオン4の考え方を指しています。
ただし「当日に歯が入る」という結果だけを目的にすると、長期の安定を見誤ることがあります。本記事では、オールオン4とは何かを、設計思想・適応・限界・診断視点の4軸で整理します。
なぜ4本で支えられるのか、なぜ当日入るのか
オールオン4は、1998年にポルトガルの補綴医パウロ・マロ氏が提唱し、世界で20万症例以上の集積データを持つ治療概念です。
設計の核心は、2つのシンプルな工夫
- 顎骨の中で最も骨密度が高い「前方領域」に4本を集約して埋入する
- 4本を独立したインプラントではなく、1つの補綴物で連結して支える設計にする
オールオン4が他のインプラント治療と最も異なるのは、本数を減らすこと自体が目的ではなく、「噛む力を最適に分散できる位置に、最小本数を集約する」という発想にあります。
人間の顎骨は、すべての場所で同じ強度を持っているわけではありません。上顎であれば前歯から犬歯にかけての領域、下顎であればオトガイ孔(下あごの神経が出る穴)の前方領域に、比較的厚みと密度のある骨が残っていることが多くあります。長年歯を失っていた方や、歯周病で骨が痩せている方でも、この前方領域だけは骨が比較的保たれているケースが少なくありません。
オールオン4は、この「骨が残りやすい場所」を狙ってインプラントを配置します。結果として、骨が少ない方でも骨移植や上顎洞挙上術(上あごの骨を増やす外科処置)といった追加手術を回避しやすくなり、治療期間が大幅に短縮されます。
さらに重要なのは、4本のインプラントを「個別の歯」としてではなく、「1つのフルアーチ補綴物」を支える4本柱として設計する点です。4本を強固に連結することで、噛む力は1本に集中せず、4本全体に均等に分配されます。橋脚を1本ずつ独立させた橋ではなく、橋脚と橋桁を一体構造にすることで強度を得る考え方に近い、とイメージされると分かりやすいかもしれません。この一体設計があるからこそ、4本という最小本数でも、フルアーチを安定して支えることが可能になります。
当日に歯が入る理由:即時負荷というプロトコル
オールオン4のもう一つの設計思想は「即時負荷」です。即時負荷とは、インプラントを埋入したその日に、4本を連結する形で仮歯を装着する方法です。
通常のインプラント治療では、インプラントが骨と結合する(オッセオインテグレーション)まで、3〜6ヶ月の治癒期間を待つのが一般的です。この期間中は、入れ歯を併用するか、歯がない期間を我慢する必要があります。
一方でオールオン4は、4本を1つの補綴物で連結することにより、噛む力を分散させ、治癒期間中の微小な動きを抑え込みます。インプラント1本ずつにかかる負担を構造的に減らすことで、骨と結合する前の段階でも仮歯を支えられる、という設計思想です。これにより、名古屋で「当日に歯が入る治療」として案内される、手術当日に固定式の歯で帰宅できるケースが成立します。
ただし即時負荷は、すべての方に適応できるわけではありません。手術中に得られる初期固定値(インプラントが骨にどれだけしっかり固定されたかを示す数値)が基準に達して初めて、当日仮歯の装着判断が下されます。
通常のインプラント・通常のフルマウスとの違い
| 比較項目 | 通常インプラント | フルマウス(多数本) | オールオン4 |
|---|---|---|---|
| 本数(1顎) | 1〜数本 | 6〜10本以上 | 4本 |
| 仮歯までの期間 | 3〜6ヶ月 | 個別判断 | 当日が可能 |
| 骨移植の必要性 | しばしばあり | 部位による | 多くは回避可能 |
| 設計思想 | 1本ずつ独立 | 個別補綴を組み合わせ | フルアーチ一体設計 |
「同じインプラントでしょう?」と思われがちですが、オールオン4は本数を減らした治療ではなく、フルアーチを一体設計する全く別の発想です。本数の議論よりも、設計思想の違いを理解することが、自分にとって適切な治療を選ぶ第一歩になります。
当日仮歯の判断基準については、 → All-on-4で仮歯が当日入る人・入らない人の違い の記事で詳しく整理しています。即日歯が入る治療との違いを正確に知りたい方は、 → 名古屋 即日歯が入る?All-on-4 との違い も参考になります。
4本で本当に十分なのか、当日入ることの落とし穴
「4本で十分なのか」という疑問は、名古屋で初診相談に来られる方から、最も多くいただく質問です。
オールオン4が向かない、または慎重判断が必要なケース
- 顎の骨の吸収が極めて重度な方(ザイゴマインプラントなど別術式の併用が必要)
- 糖尿病でコントロールが不良な方
- 一日20本以上の喫煙習慣がある方
- 夜間の強い歯ぎしり・食いしばりがある方
- 重度の歯周病が顎全体に広がっている方
当日に仮歯が入らないこともある
オールオン4は「必ず当日歯が入る」治療ではありません。次のような場合は、当日仮歯を見送ることがあります。
- 4本の初期固定値が基準に達しない場合
- 抜歯部位の感染が予想以上に広い場合
- 上顎の骨密度が想定より低い場合
数値で見る限界
世界の最新研究から、現実的な数値を把握しておく必要があります。
- 10年でのインプラント生存率:おおむね93〜98%
- インプラント周囲炎(歯周病に似た炎症):5〜10年で患者レベル最大25%という報告
- 補綴物の機械的合併症(スクリュー緩み・破折など):5〜10年で6〜30%
つまり、長期に成功させるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。「当日に歯が入ること」だけを優先して設計すると、長期の安定が損なわれる可能性があります。
この点については、 → 当日仮歯を優先しすぎると長期安定に影響する? に踏み込んだ整理があります。
補綴主導と国際標準で考える「使い続けるオールオン4」
オールオン4を「手術で歯が入る治療」と捉えるか、「補綴設計で長期に使い続ける治療」と捉えるかで、結果は大きく変わります。
国際的視点:米国補綴トレーニングから学んだ”補綴主導”という発想
米国の補綴専門医教育の現場では、オールオン4は「埋められる場所に植える治療」ではなく、「最終的な噛み合わせ・歯の位置から逆算してインプラント位置を決める治療」として教えられます。これを補綴主導(Prosthetically Driven Approach)と呼びます。
具体的には次の順序で設計します。
- 患者さんの顔貌・口元・笑顔から最終の歯の位置を決める
- その歯の位置を支えるのに最適なインプラント角度を決める
- その角度に植えられる骨があるかをCT(コンピュータ断層撮影、立体的なレントゲン)で確認
- なければ角度を再調整、または別術式を検討
日本では「植えられる場所に植えて、後から補綴を合わせる」発想が依然として残っています。栄・伏見・愛知県中区を含む名古屋エリアでも、補綴主導と外科主導では仕上がりに大きな差が生まれます。
臨床経験:長期経過から見えてきたこと
長期に経過観察を重ねてくると、再治療が必要になる方には共通点があります。
- 当日仮歯の噛み合わせが咬合バランスを欠いていた
- 清掃しにくい補綴形態だった
- 定期メンテナンス間隔が長すぎた
逆に長期に安定している方は、初診時の診断時間が長く、CT・口腔内スキャン・顔貌写真を統合した治療計画が立てられていることが多いです。
世界文献では、日本人を対象とした浜松医科大学グループによる3〜17年縦断研究で、下顎のインプラント生存率が98.9%(254顎・1040本)と報告されています。これは世界最高水準の数値であり、日本の精密技工と長期メンテナンス文化の蓄積を示しています。
診断で重視すべき4要素
オールオン4の診断段階で確認すべき情報は、次の4つに集約されます。
- CTで分かる骨量・骨質・神経や上顎洞との距離
- 顔貌・口元・スマイルラインの統合評価
- 全身疾患・服薬・生活習慣
- 残存歯の予後判定(残せる歯と抜くべき歯の選別)
当日入る仮歯の現実的な噛み心地については → オールオン4の当日仮歯はどこまで噛める? も合わせてご確認ください。
名古屋でオールオン4を「当日入る治療」だけで判断しないために
オールオン4とは、片顎4本のインプラントで固定式の歯を取り戻し、条件が整えば手術当日に仮歯まで進められる治療概念です。世界で20万症例以上の集積があり、適切な診断と設計が伴えば、10年以上にわたり安定して機能する選択肢になります。
名古屋でオールオン4を検討される方に整理していただきたいのは、次の3点です。
- 「4本で十分か」ではなく、「自分の骨・噛み合わせ・全身状態で適応か」を考える
- 「当日入る」かどうかは、初期固定が得られた場合の結果論であり、目的にしてはいけない
- 長期成功は、診断・補綴設計・メンテナンスの3つが揃って初めて成立する
オールオン4は手術の名前ではなく、フルアーチの噛める歯を一体設計する考え方です。当日歯が入ることはメリットの一つに過ぎず、その先の数十年をどう支えるかが治療の本質です。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. オールオン4は本当に当日歯が入りますか? 適応条件が揃えば当日に仮歯を装着できますが、必ずではありません。CTでの骨評価、手術中の初期固定値、抜歯部位の状態などを総合判断します。「当日入る」を約束する治療ではなく、「当日入りやすい設計の治療」と理解されると正確です。
Q2. 4本では弱くないですか?オールオン6の方が安心ではないですか? 健全な骨量と適切な患者選択がある場合、4本と6本の長期生存率に大きな統計的差は報告されていません。ただし、骨条件や噛み合わせの強さによっては6本以上を選ぶ方が安全な場合もあります。本数は目的ではなく、診断結果から導かれる結論です。
Q3. 名古屋でオールオン4を受ける場合、即日インプラントとの違いは何ですか? 即日インプラントは「インプラントを当日埋入する」治療を広く指し、必ずしも当日に固定式の歯が入るとは限りません。オールオン4は、フルアーチを4本で支える設計+当日仮歯まで含めた一体プロトコルです。言葉の混同が起きやすい領域なので、診断時にどこまで含まれるかを確認することが重要です。
Q4. 手術後すぐに普通に噛めますか? 当日装着する仮歯は、骨との結合を妨げないよう、噛む力を意図的にコントロールします。装着直後は柔らかい食事から始め、数ヶ月かけて最終補綴へ移行します。当日からステーキを噛むような状態にはなりません。
Q5. 名古屋で他院に「骨が少なくてオールオン4はできない」と言われましたが、可能性はありますか? 傾斜埋入や別術式の併用で対応できる場合があります。骨条件は単純な骨量だけでなく、骨質や位置関係を含めた立体的な評価が必要です。再相談される際は、CTデータを持参されると判断がスムーズです。
オールオン4の全体像が整理できた方は、「当日に歯が入る」という選択肢が自分の状況に合うかを、より具体的に検討する段階に進みます。
オールオン4を含むインプラント治療全体の選び方や、他の選択肢との比較を俯瞰したい方は、こちらが入口になります。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implantology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
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