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ラミネートベニアの作り替え|2回目で削る量はどうなるか

ラミネートベニアを作り替えると、歯はまた削るのか

結論から言うと、ラミネートベニアの作り替えでは、多くの場合もう一度歯を削ります。ただ、増える量は一律ではありません。作り替える理由、1回目にどこまで削ったか、境目がどこにあるかで決まります。分かれ目は、2回目も削りをエナメル質(=歯の一番外側の硬い層)の中に留められるかどうかです。留められないときは、被せ物も含めて考えます。

ラミネートベニアの作り替えで削る量|名古屋エデンデンタルオフィス

この記事で分かることは、次の3つです。

  • 2回目の削る量を決める3つのこと
  • 作り替える理由ごとの、削る量の見通し
  • 作り替えずに済む場合と、ベニアに留まれない場合

ベニア治療の全体の考え方はラミネートベニア治療のご案内(名古屋・伏見)にまとめています。初めて貼るときに「外したら元の歯に戻るか」は、ハブ2の記事「ラミネートベニアは元に戻せる?」で書きました。この記事は、すでに貼ったベニアを作り替える2回目以降の話です。

作り替えの話が出るきっかけは、人によって違います。ベニアが割れた、境目が黒く見えてきた、歯ぐきが下がって境目が見えるようになった、色や形を変えたくなった、といった理由が多くあります。どの理由でも、最初に確かめたいのは「なぜ作り替えるのか」です。理由によって、2回目に削る量の見通しが変わるからです。

もう1つ大事なのは、1回目にどんな設計で貼ったかです。削らない設計だったのか、どこまで削ったのか。前回の治療の説明や記録が手元にあれば、相談のときにお持ちください。他院で貼ったベニアでも、検査で今の状態を確かめてからお話しします。

2回目の削る量は、何で決まるのか

ベニアは、歯の表面に接着した1mmに満たない薄いセラミック(=陶器のような硬い材料)です。作り替えでは、古いベニアと接着材を削り取ってから、新しいベニアの形に合わせて歯を整え直します。外すときに歯の表面も少し削れやすい理由は、ハブ8の記事「「安いから」で選んだラミネートベニアをやり直すことになる理由」で説明しています。長い年月のうちには、作り替えが必要になるベニアもあります。499枚を最長21年追った研究では、20年で約91%が残っていました(Layton と Walton, 2012)。ここでは、2回目の量を左右する3つを挙げます。

1. 作り替える理由。

色だけを変えるのか、形や長さを変えるのかで違います。歯を外側へ足す方向の変更なら、追加で削る量は少なくて済むことが多いです。内側へ引っ込める方向や、虫歯を取る場合は、そのぶん削る量が増えます。

2. 1回目にどこまで削ったか。

1回目の削りがエナメル質の中で止まっていれば、2回目もエナメル質の中で整え直せる余地があります。1回目で象牙質(=エナメル質の内側の層)が出ていれば、2回目はさらに条件が厳しくなります。1回目の型や写真、スキャンのデータが残っていれば、どこまで削ったかの見当がつきます。記録がない場合は、外したあとに歯の面を確かめて判断します。

3. 境目の位置。

歯ぐきが下がって境目が見えるようになった場合は、境目を歯ぐき側へ移すことがあります。前歯のエナメル質は、歯ぐきに近いところほど薄くなっています。境目を下げるほど、象牙質が出やすくなります。

エナメル質に留められるかが大事な理由は、出典のある報告から分かります。580枚のベニアを最長12年追った研究があります(Gürel ほか, 2013)。削りがエナメル質の中に収まったベニアは、約99%が残っていました。象牙質に接着したベニアは、エナメル質に接着したものより約10倍失敗しやすかったと報告されています。

作り替える理由ごとの、2回目の見通し

作り替える理由ごとに、2回目の削る量がどうなりやすいかを並べます。実際の量は、歯を拝見して決めます。

作り替える理由 2回目の削る量の見通し
色を変えたい(形はそのまま) 外す分と整える分で小さめ
形・長さを変えたい 変える方向で増え方が違う
ベニアが割れた 外す分と縁の整え直し
境目に虫歯ができた 虫歯を取る分だけ増える
歯ぐきが下がり境目が見える 境目を下げる分だけ増える

色だけを変える場合でも、今より明るい色にするほど、ベニアに厚みが要ります。そのぶん削る量が増えることがあります。割れた場合に、修理で済むか作り直しかの考え方はラミネートベニアが割れた・欠けたとき|修理できる?作り直し?で分けています。歯ぐきが下がって境目が見えてくる変化はラミネートベニアの境目が黒くなる?変色する?|10年後の見た目で書いています。

作り替えずに済む場合もある

作り替えを考える前に、外さずに済む方法がないかを確かめます。取れただけでベニアが無事なら、付け直せることがあります。付け直せるかの判断はラミネートベニアが取れたときの対処|やってはいけないことにまとめています。小さな欠けなら、研磨や部分的な修理で整えられることがあります。境目のわずかな着色なら、清掃や研磨で様子を見られることがあります。外さなければ、歯を削ることもありません。

ベニアに留まれないときは、被せ物も考える

2回目でエナメル質がほとんど残らない歯は、ベニアではなく被せ物(クラウン)に移ることがあります。このとき、削る量は大きく変わります。前歯の削る量を比べた研究では、ベニアは歯の約3〜30%でした。全体を覆う被せ物は約63〜72%と報告されています(Edelhoff と Sorensen, 2002)。被せ物のやり直しは、当院のやり直し治療の記事「差し歯 やり直し」に譲ります。

同じ形で作り替えないほうがいい方

取れた・割れた原因が歯ぎしりや食いしばりにある方は、そのまま作り替えると繰り返すことがあります。噛み合わせの調整や、夜間に歯を守る装置(ナイトガード)を先に考えます。日々の習慣の見直しはラミネートベニアの寿命を縮める5つの習慣が参考になります。同じ歯で作り替えを重ねている方も、2回目と同じ設計にするかを一度立ち止まって考えてください。

作り替える理由ごとの、2回目の見通し|名古屋エデンデンタルオフィス

私は外す前に、新しいベニアの形を先に決めます

私は米国インディアナ大学の大学院で、3年間補綴学(=歯を補う治療の学問)を専攻しました。補綴では、作る物の形を先に決め、そこから削る量を逆算します。作り替えでも、この順番は同じです。

作り替えの相談を受けたとき、私は古いベニアをすぐには外しません。まず今の歯とベニアを口腔内スキャナーで記録します。そのうえで、新しいベニアの色・形・境目の位置を先に決めます。

外してから考えると、整え直す量が決まらないまま削ることになります。形を先に決めておけば、削るのは新しい形に足りない部分だけで済みます。名古屋で「また削りますか」と聞かれたら、私は「削ります。ただ、どこまで削るかは外す前に決めます」とお答えしています。

名古屋・伏見でベニアの作り替えを相談するなら

ご自身の状況を、3つに分けてみてください。

  • 作り替えなくてよい・他の方法が先:取れただけでベニアが無事、小さな欠け、境目のわずかな着色。付け直しや研磨で済むことがあり、歯を削らずに済みます。
  • 相談して決める:色や形を変えたい、欠けが大きい、境目の虫歯、歯ぐきが下がって境目が見える。理由ごとに2回目の削る量が違うので、様子見より相談で見通しを聞いてください。
  • 同じ形で貼らないほうがいい可能性が高い:歯ぎしり・食いしばりの原因が残っている。同じ歯で作り替えを繰り返している。エナメル質がほとんど残っていない。ベニアを続けるかどうかから考えます。

どの分岐でも、削った歯は元に戻りません。作り替えのたびに、残る歯は少しずつ減ります。だからこそ、作り替えるかどうかは貼らない選択も含めて決めます。

同じ悩みの全体像はラミネートベニアの寿命|何年もつか・取れたら・割れたら【完全ガイド】で整理しています。

ラミネートベニアを作り替えるかどうかの3分岐|名古屋エデンデンタルオフィス

当院での進め方

  1. お話をうかがう(作り替えたい理由、前回の治療の経過)
  2. 検査(CT・口腔内スキャナー)。今のベニアと歯の状態を記録
  3. 削る量と、残せるエナメル質の説明。外したあとに残る量の見通しもここで
  4. 試適で色と形を、お顔全体で確認
  5. 費用・期間・主なリスクを一体でご提示

作り替えるかどうかは、残っているエナメル質と噛み合わせを実際に拝見しないと判断できません。無料相談で見極めの結果をお伝えします。作り替えの費用は歯の状態で変わるため、検査のうえ治療前に見積りを提示します。「今は作り替えない」という結論でも構いません。

地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分。名古屋市内・愛知県内から通われる方も多くいらっしゃいます。当院のベニア治療の全体像は名古屋・伏見のラミネートベニアをご覧ください。

よくあるご質問

作り替えると、歯は前より薄くなりますか?

多くの場合、少し薄くなります。外すときと、新しい形に整え直すときに削るためです。どのくらい薄くなるかは、作り替える理由と1回目の削り方で変わります。外す前に、新しい形を決めてから削る量を説明します。

削らないタイプのベニアを作り替えるときも、削りますか?

1回目で削っていなければ、外したあとの表面を整える程度で済むことがあります。ただ、作り替えの理由が境目の段差による汚れや虫歯なら、段差をなくすために少し削る設計を考えます。当院では削らない設計を積極的にはお勧めしていません。向く歯で境目の設計と清掃の条件がそろえば行います。

作り替えではなく、被せ物を勧められたのはなぜですか?

2回目でエナメル質がほとんど残らない歯は、ベニアの接着が不利になるためです。象牙質に接着したベニアは、失敗が約10倍多かったという報告があります。被せ物は削る量が大きく増えるので、ほかの方法がないかも含めて相談で確かめてください。

※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。

※ラミネートベニアは歯を削る処置を含むことがあり、削った歯を元に戻すことはできません。検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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