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下顎2本のインプラントで入れ歯を固定する標準設計|名古屋・伏見の補綴専門医
下あご2本は、国際的な合意で示された「出発点」です
結論から言うと、下あごの総入れ歯を2本のインプラントで留める設計は、国際的な合意で標準とされた設計です。2002年のMcGill(マギル)と2009年のYork(ヨーク)の合意声明が、その根拠です。ただし、声明を支える論文では、2本は「誰にでも十分」ではなく、多くの方に足りる最低限の水準と位置づけられています。
2本をどこに入れるか、2本でどう留めるかは、一人ひとりの骨の形と入れ歯の動き方で変わります。
「下の総入れ歯が浮いて困る」「インプラント2本で留められると聞いた」。名古屋でも、こうしたご相談をいただきます。下あご2本の設計が、何を根拠に標準とされ、どんな構造なのかを整理します。
この記事で分かること。
- なぜ「下あご2本」が標準とされたのか
- 2本はどこに入れるのか
- 2本で、入れ歯をどう留めるのか
入れ歯治療の全体像は、以下のページにまとめています。
まず、今の状態を確かめてください
| 状態 | 目安 |
|---|---|
| 下の入れ歯だけが浮く | 2本の設計を相談 |
| 合わせ直しをしていない | まず入れ歯の確認を |
| 上の入れ歯も外れる | 設計を広めに相談 |
なぜ「下あご2本」が標準とされたのか
下の総入れ歯は、もともと安定しにくい
下あごは舌がよく動き、入れ歯で覆える面積も上あごより小さい場所です。そのため、下の総入れ歯は、話したり食べたりするたびに浮きやすくなります。
McGillとYorkの合意声明
2002年に、カナダのMcGill大学でシンポジウムが開かれました。その合意声明の副題は、「下あご2本のインプラントオーバーデンチャーを、無歯顎の方の第一選択の標準治療に」という趣旨です。
| 年 | 声明 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 2002年 | McGill | 第一選択の標準に |
| 2009年 | York | 最低限提供すべきもの |
2009年のYork声明は、英国の補綴学会が出したもので、McGill声明を支える続報です。下あご2本のオーバーデンチャーは、無歯顎の方に提供されるべき最低限のものとされています。
「到達点」ではなく、「最低限の水準」
声明を支える論文をまとめた総説では、多くはランダム化比較試験の根拠から、満足度と生活の質は、従来の総入れ歯より有意に高いとされています。
同じ総説では、2本の設計を、インプラント治療の到達点としての基準ではないとしています。性能や満足度、費用、診療時間を考えて、多くの方に足りる最低限の水準、という位置づけです。
日本の学会の資料でも紹介されている
日本補綴歯科学会の専門医研修会(令和6年度)の抄録でも、紹介されています。2本のオーバーデンチャーは、McGillやYorkの合意でその地位を確立しているとされています。
2本の位置と、留め方
| 位置 | 長所 | 考えること |
|---|---|---|
| 前寄り(側切歯あたり) | 前歯で噛んでも浮きにくい | 力のかかり方 |
| 後ろ寄り(小臼歯あたり) | 留まる力を得やすい | 前の動きが残る |

図:2本の位置と回転の軸
前寄りと後ろ寄り、それぞれの考え方
日本補綴歯科学会誌の総説では、2本の位置について、成書では側切歯の位置が良いとされています。前歯の人工歯の真下にあると、前歯で噛んだときに入れ歯の後ろが浮きにくいためです。
一方、力の解析では、小臼歯のあたりに入れたほうが留まる力がよくなった報告もあります。総説では、入れ歯の動きを考えると前方、力のかかり方を考えると後方が推奨され、症例ごとに判断が必要とまとめられています。
上あごには、そのまま当てはめない
日本補綴歯科学会の抄録では、上あごのオーバーデンチャーは4本が基本とされています。別の学会誌の抄録でも、上あごでは2本では十分な力学的な安定が得られにくいとされています。
2本で、入れ歯をどう留めるのか
| 留め方 | 力の受け方 |
|---|---|
| 2本をバーでつなぐ | 2本が一体で受ける |
| 1本ずつ単独で留める | それぞれが引き止める |

図:2本をつなぐか単独で留めるか
学会誌の抄録では、下あごの難しい総入れ歯の留め方が2つ挙げられています。犬歯のあたりの2本をバーでつなぐ方法と、ロケーター・ボール・磁石で1本ずつ単独で留める方法です。どちらも、口の生活の質が上がるとされています。
1本で留める方法も、研究されている
学会誌の論文では、1本と2本を比べた5年のランダム化比較試験が紹介されています。満足度とインプラントの残る割合に、有意な差は認められませんでした。
ただし、1本の設計が、どの方にも当てはまる基準とまでは言えません。骨や入れ歯の形によって、考え方が変わります。
私は、2本の位置を「入れ歯の動き方」から決めます
下あご2本のご相談で、私が大切にしているのは、2本を結んだ線が、入れ歯が前後に揺れるときの「回転の軸」になるということです。
前寄りに置けば、前歯で噛んだときに後ろが浮きにくくなります。後ろ寄りに置けば、留まる力は得やすい一方、前の動きが残ります。前歯で噛み切ると外れるのか、話すと浮くのか。その方の困りごとと、骨の幅と高さを見て決めます。
2本は、「入れ歯の中に収まる位置」でなければならない
技工を自分の手で行ってきたので、留め具とその受け皿は、入れ歯の床の中に埋め込むものだと知っています。
- 人工歯の並びの外に出ると、舌の邪魔になる
- 床が薄くなる位置だと、割れやすくなる
- 先に完成形の入れ歯を決め、2本の位置を逆算する
単独で留めるなら、入れ歯の内側の合いが前提
1本ずつ単独で留める設計は、入れ歯が歯ぐきにしっかり乗っていることが前提になります。そのため、内側の合いを、型取り材での精密な型取りで確かめることを重視しています。2本の平行の具合や、お手入れのしやすさも見て、留め方を選びます。
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オールオン4と比べたい方は、以下の記事もご覧ください。
名古屋・伏見で「下あご2本のインプラント」を相談するなら
骨の形や入れ歯の動き方を確かめないまま2本の位置を決めると、浮きが残ったり、入れ歯が割れやすくなったりすることがあります。様子見より相談を先にしていただければ、2本で足りるか、どこに入れるとよいかをお伝えできます。
当院での進め方は、下あごの骨の幅と高さ、今の入れ歯の合いと噛み合わせ、人工歯の並びを確認するところからです。そのうえで、2本の位置、つなぐか単独で留めるか、本数を変える必要があるかを、利点と注意点を並べてご説明し、見積りは治療前にご提示します。
地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分です。名古屋市内・愛知県内から通われる方が多くいらっしゃいます。
よくあるご質問
マギルコンセンサスとは、何ですか?
2002年にカナダのMcGill大学で出された合意声明です。下あご2本のインプラントオーバーデンチャーを、無歯顎の方の第一選択の標準治療にとしました。
2本で、本当に外れにくくなりますか?
入れ歯が浮きにくくなることが期待できる設計です。ただし、噛む力の多くは引き続き歯ぐきでも受けるため、入れ歯の合いと噛み合わせを整えることが前提です。
上あごも、2本でできますか?
上あごは骨の性質が異なり、学会の資料では4本が基本とされています。上あごの設計は、骨の状態を診て別に考えます。
※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。
検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implantology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
CONSULTATION 無料相談・セカンドオピニオン
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