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ノンクラスプデンチャーが向かないケース|名古屋・伏見の補綴専門医

向き不向きは、見た目の希望より「口の条件」で決まります

結論から言うと、ノンクラスプデンチャーが向くかどうかは、見た目の希望より口の条件で決まります。見るのは、欠損の位置・支えの歯・噛み合わせと噛む力・歯ぐきの状態です。とくに、奥に歯がない欠損や、残っている歯が少ない場合は、トラブルが多いと報告されています。

向かないと言われても、道がなくなるわけではありません。金属の支えを組み合わせる設計や、別の装置を考えることができます。

「ノンクラスプにしたいのに、向かないと言われた」「自分の口で作れるか知りたい」。名古屋でも、こうしたご相談をいただきます。どんな口の条件で向かないのか、なぜ向かないのかを整理します。

この記事で分かること。

  • トラブルが多いと報告されている口の条件
  • なぜ、その条件だと向かないのか
  • 向かないと言われたときの考え方

入れ歯治療の全体像は、以下のページにまとめています。

まず、今の状態を確かめてください

状態 目安
少ない欠損で奥歯が噛める 検討しやすい条件です
奥に歯がない欠損 金属の支えも含めて相談を
支えの歯がぐらつく 別の装置も含めて相談を

トラブルが多いと報告されている条件

遊離端・少数歯・すれ違いでは、早期のトラブルが多い

日本補綴歯科学会誌のシステマチックレビューでは、次の場合に、早い時期にトラブルが起きる傾向が認められました。残っている歯が少ない場合、上下の歯が噛み合わない場合(すれ違い)、奥に歯がない欠損(遊離端)です。

上下の歯が噛み合う場所が少ないことは、使われなくなるリスクの要因とされています。

欠損の型によって、トラブルの多さが違う

学会誌の総説で紹介された1施設の調査(会議録)では、欠損の型によってトラブルの多さが大きく違いました。

欠損の型 トラブルの割合
両側の奥に歯がない 30%
片側の奥に歯がない 8%
前後に歯がある 3%
前歯の欠損 0%

欠損の型とトラブルの多さ|名古屋エデンデンタルオフィス

図:欠損の型とトラブルの多さ

ノンクラスプが検討しやすい条件

同じレビューの結論では、金属のバネが見た目で受け入れにくい方が対象です。奥歯の噛み合わせが残った、比較的少ない欠損には、ノンクラスプを使うことは妥当とされています。

なぜ、その条件だと向かないのか

理由 起きやすいこと
入れ歯が大きく動かされる バネの割れや緩み
歯ぐきで力を受ける 歯ぐきの負担が増える
樹脂が歯ぐきを覆う 支えの歯の歯ぐきの変化

向かない理由と起きやすいこと|名古屋エデンデンタルオフィス

図:向かない理由と起きやすいこと

入れ歯が大きく動かされる

学会誌の総説では、片側の奥2本がない欠損を片側だけの入れ歯で済ませると、入れ歯の回転を抑えにくいとされています。樹脂のバネの割れや緩み、支えの歯の障害につながる危険があるとされています。

入れ歯が大きく動かされる欠損の形や噛み合わせは、経過がよくないことが多い、とも書かれています。

金属の支えがないと、歯ぐきで力を受ける

模型の実験では、樹脂だけで支えるノンクラスプは、歯ぐきにかかる負担が大きいことが示されました。金属のレスト(歯の上に乗る小さな支え)を付けると、負担は有意に減りました。

別の模型の実験でも、ノンクラスプは、従来の部分入れ歯より、歯ぐきへの負担が大きくなる可能性が示されています。

樹脂のバネが、支えの歯の歯ぐきを覆う

ノンクラスプは、樹脂のバネが支えの歯の歯ぐきを広く覆います。レビューで紹介された調査では、支えの歯の歯ぐきに炎症が多く見られたと報告されています。

一方で、この調査には比較の群がなく、影響には不明確な点も残るとされています。剛性の有無にかかわらず、定期的な確認とお手入れが大切とされています。

金属を使わないタイプは、最終の入れ歯として推奨されていない

日本補綴歯科学会の見解では、金属の骨組みのないノンクラスプについて述べています。金属アレルギーなど特別な場合を除き、最終の入れ歯として推奨できないとされています。

私は、「入れ歯がどれだけ動かされるか」から考えます

ノンクラスプが向くかのご相談で、私が最初に見るのは、噛むたびに入れ歯がどれだけ沈んだり、回ったりするかです。そして、その力を金属のレストで歯に乗せられるか、樹脂と歯ぐきに任せることになるかを見ます。

支えの歯の「形」と「歯ぐきとの境目」を見る

技工を自分の手で行ってきたので、樹脂のバネは、歯の膨らみの下に入り込んで留まり、歯ぐきの縁も覆うことを知っています。

  • 歯の形から、樹脂がどこまで歯を覆うか
  • 支えの歯に、歯周病やぐらつきがないか
  • 歯ぐきの縁を、きれいに磨けるか

学会誌の総説でも、歯の半分以上を樹脂が覆うようなら、ノンクラスプの利点があるとは言えない、とされています。

噛む力と、「何年使う前提か」も合わせて見る

樹脂のバネは、繰り返し力がかかると緩みやすい素材です。噛み合わせの強さ、すり減り方、入れ歯の当たり方といった癖を見ます。

そのうえで、ほかの治療までのつなぎとして使うのか、長く使う入れ歯にするのかで、金属を組み合わせるか、別の装置にするかを決めます。型取りは、スキャンより型取り材での型取りを基本にしています。

金属と組み合わせる設計は金属床と組み合わせるノンクラスプという設計で書いています。素材の弱点と寿命はノンクラスプデンチャーのデメリットと寿命|正直に解説をご覧ください。

バネの見え方の選択肢は笑うとバネ(金具)が見えるのが嫌な方の選択肢で書いています。保険の部分入れ歯との違いはノンクラスプと保険の部分入れ歯の比較をご覧ください。

前歯の見た目は前歯を失ったとき|見た目重視の選択肢、費用はノンクラスプデンチャー|バネが目立たない入れ歯の費用とデメリット【完全ガイド】で整理しています。

修理や調整はノンクラスプデンチャーの修理・調整はできる?で書いています。金属を使わないタイプを最終の入れ歯として勧められた方は、以下の記事もご覧ください。

名古屋・伏見で「ノンクラスプが向くか」を相談するなら

向かない条件のままノンクラスプにすると、支えの歯や歯ぐき、あごの骨に負担がかかることがあります。様子見より相談を先にしていただければ、ノンクラスプが向くか、どんな設計なら合うかをお伝えできます。

当院での進め方は、欠損の位置と範囲、残っている歯の数と状態、奥歯の噛み合わせ、歯ぐきと骨の状態を確認するところからです。そのうえで、ノンクラスプにするか、金属の支えを組み合わせるか、別の装置にするかを、利点と注意点を並べてご説明します。

地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分です。名古屋市内・愛知県内から通われる方が多くいらっしゃいます。

よくあるご質問

奥歯がなくても、ノンクラスプにできますか?

奥に歯がない欠損、とくに左右両側の場合は、トラブルが多いと報告されています。金属の支えを組み合わせるかどうかも含めて、設計から検討します。

歯周病があっても、ノンクラスプにできますか?

樹脂のバネは支えの歯の歯ぐきを覆うため、歯周病やぐらつきがあると、確認やお手入れがしにくくなります。歯ぐきの状態を拝見してから判断します。

向かないと言われたら、ほかに何がありますか?

金属の支えを組み合わせる設計や、金属のバネの部分入れ歯、別の装置などがあります。残っている歯の状態から、選べる方法を並べてご説明します。

※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。

検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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