歯科の転院を治療途中で考えるとき|全顎治療は引き継げるのか

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他院で始めた全顎治療を引き継げるか|途中からの相談

途中からでも、相談はできます

全体の治療を始めたものの、途中で迷いが出ることがあります。

説明が減った。仮歯のまま何ヶ月も進まない。当初と違う話になってきた。引っ越しで通えなくなった。理由はさまざまです。

途中からでも、相談はできます

「もう始めてしまったから」と諦める必要はありません。途中の状態から引き継ぐことは、実際にあります。

ただし、正直にお伝えしておきたいことがあります。引き継ぐタイミングによって、難しさがかなり変わります。そして、動く前に確認しておくべきことがあります。

動く前に、必ず確認してほしいこと

他院で手を加えると、元の医院の保証が切れることがあります。また、すでに支払った費用の扱いも医院ごとに違います。

まずは今の医院に、次の3つを聞いてみてください。

  • ここまでの支払いと、残りの費用はどうなるか
  • 途中でやめた場合、保証はどうなるか
  • 今の状態の記録(レントゲン、型、計画書)をもらえるか

気まずければ「一度、別の先生の意見も聞いてみたいと思っています」とだけ伝えれば十分です。これは失礼にあたりません。

どの段階かで、できることが変わります

どの段階で相談に来られるかで、できることが変わります。段階ごとに書きます。

① 計画を立てた段階(まだ削っていない)

状態:検査と計画は済んでいるが、治療は始まっていない

引き継ぎやすさ:いちばん自由です。まだ何も不可逆なことは起きていません

できること:計画の妥当性だけを見る、範囲を絞った別案を作る、そのまま今の医院で進めていただく。すべて選べます

持ってきていただくもの:計画書、見積書、レントゲンの写し。これがあると話が早く進みます

② 抜歯や、根の治療が進んだ段階

状態:抜くべき歯は抜き、根の治療も進んでいる

引き継ぎやすさ:比較的やりやすい段階です。土台の判断は終わっているためです

注意:抜いた歯は戻りません。その抜歯が妥当だったかは検証できますが、やり直せない部分があります

確認すること:なぜその歯を抜いたのか、記録に残っているか

③ 仮歯が入っている段階

状態:仮歯で形と高さを決めている最中

引き継ぎやすさ:ここは判断が分かれます。今の仮歯の設計を引き継ぐか、作り直すかで進め方が変わります

作り直す場合:費用と期間が加算されます。ただし、高さの設定に納得できない場合は作り直したほうが結果は良くなります

大事なこと:今の仮歯で噛めているか、しゃべれているか、見た目に納得しているか。ここを一緒に確認します

④ インプラントが入っている段階

状態:インプラント本体が骨に埋まっている

引き継ぎやすさ:メーカーと種類の確認が必須です。これが分からないと、上に付ける部品が合いません

確認すること:どのメーカーの、どの太さ・長さのインプラントが、どこに入っているか。保証書やシールが渡されているはずです

正直なところ:記録がまったくない場合、レントゲンから推定することになります。対応できないメーカーの場合、上部構造の選択肢が狭まります

⑤ 最終的な歯まで入っている段階

状態:治療は完了しているが、結果に納得できていない

引き継ぎやすさ:これは「途中からの引き継ぎ」ではなく、やり直しの相談になります

できること:まずは何が気になっているのかを分けます。調整で済むこともあります

順番:他院で手を加える前に、入れた医院に相談するのが損の少ない順番です。保証が使える可能性があります

④のインプラントの記録は、いちばん引き継ぎを左右する情報です。お手元の書類を探してみてください。

途中で相談に来られる理由

途中でご相談に来られる方が、実際にどんな理由で来られるのか。多いものを挙げます。どれも珍しくありません。

説明が減った、進み方が見えない

始めのころは説明があったのに、途中から「今日はここまで」だけになる。あと何回で、いくらで、どこまで進むのかが分からない状態は、不安になって当然です。

この場合、まずは今の医院に「残りの工程を表にしてもらえますか」と聞いてみてください。それで解消することもあります。

仮歯のまま、何ヶ月も止まっている

待つべき期間なのか、止まっているのかで意味がまったく違います。インプラントが骨とくっつくのを待つ、歯ぐきが落ち着くのを待つ。これは正当な待ち時間です。

一方で、理由の説明がないまま半年以上動かない場合は、確認する価値があります。仮歯は本歯より外れやすく、下でむし歯が進むことがあるためです。

当初と話が変わってきた

「残せると言われた歯を抜くことになった」「費用が増えた」。全体の治療では、開けてみて分かることが実際にあります。変わること自体は起こりえます。

問題は、変わった理由が説明されているかどうかです。理由が納得できないまま進むのがいちばん苦しいので、そこは聞いてください。

引っ越し、転勤、通院が難しくなった

これは避けようがありません。この場合こそ、記録をもらっておくことが大事です。次の医院での判断がまったく変わります。

相性が合わないと感じる

言いにくいことを言えない、質問しづらい。長い治療では、これは実害になります。我慢して続ける必要はありません。

当院でしていること|名古屋の臨床から

当院で、途中からのご相談をお受けするときにしていることを書きます。

まず現状を記録します

レントゲン、CT、口腔内スキャナ、歯周検査、写真。他院での治療がどこまで進んでいるかを、こちらで一から記録します。持参いただいた資料と合わせて判断します。

その日に何かを削ったり外したりすることはしません。

前の医院を評価するための場ではありません

「なぜこうしたのか」を推測して批判することはしません。記録に残っていないことは、こちらには分からないからです。判断が分かれる場面は、この分野には普通にあります。

見るのは、今の状態から先に進めるかどうかです。

3つの結論をお出しします

  • そのまま今の医院で続けるのが良い:計画に問題がなければ、そう申し上げます
  • 今の医院で確認してから決めたほうがよい:聞くべき点をメモにしてお渡しします
  • 当院で引き継げる:その場合の費用、期間、引き継げない部分を書面でお出しします

転院をおすすめすることはしません。1つめの結論になることも普通にあります。

セカンドオピニオン外来

治療を受けることを前提にしないご相談として、セカンドオピニオン外来(5,500円・税込)をご用意しています。遠方の方にはZoomでのご相談もできます。

名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。

まとめ|動く前に確認すること|よくあるご質問

要点は3つです。

第一に、動く前に今の医院で3つ確認してください。残りの費用、途中でやめた場合の保証、記録をもらえるか。他院で手を加えると保証が切れることがあります。

第二に、段階によって引き継ぎやすさが違います。計画段階はいちばん自由。仮歯の段階は判断が分かれます。インプラントが入っている場合は、メーカーと種類の記録が必須です。

第三に、記録をもらってください。レントゲン、計画書、インプラントの保証書。これがあるかないかで、次にできることが大きく変わります。

名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。

どんな検査をして何が分かるかは、以下の記事にまとめています。

治療の順番については、以下の記事をご覧ください。

よくあるご質問

Q1. 治療の途中でも相談できますか。
できます。ただし他院で手を加えると、元の医院の保証が切れることがあります。まずは今の医院に、残りの費用と保証の扱いを確認してください。

Q2. 今の先生に、どう伝えればいいですか。
「一度、別の先生の意見も聞いてみたいと思っています」で十分です。理由を細かく説明する必要はありません。これは失礼にあたりません。

Q3. 記録はもらえるものですか。
レントゲンの写しや計画書は、多くの医院で対応してもらえます。「手元で経過を見ておきたくて」と伝えると、事務的に処理されやすくなります。もらえない場合も、当院で一から記録を取れます。

Q4. インプラントが入っていますが、引き継げますか。
メーカーと種類が分かれば、多くの場合は可能です。保証書やシールをお持ちください。記録がない場合はレントゲンから推定しますが、選択肢が狭まることがあります。

Q5. 払った費用は戻りますか。
医院ごとの取り決めによります。契約書や同意書に記載があるはずですので、そちらをご確認ください。当院からお答えできる内容ではありません。

Q6. 結局、今の医院で続けたほうがいいと言われることはありますか。
あります。計画に問題がなければ、そう申し上げます。転院をおすすめするための場ではありません。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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