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名古屋で柔らかい入れ歯を検討するなら|シリコン裏装の利点と注意点

柔らかいのは、入れ歯全体ではありません

結論から言うと、柔らかくなるのは歯ぐきに触れる内面の層だけです。噛む面も土台も、これまでどおりの硬さです。

「シリコンの入れ歯」という言い方が広まっていますが、実際には内側に層を足す処置を指すことが多くあります。名古屋でご相談を受けるときも、まずここを分けてお話しします。

この記事で分かること。

  • どこがどう柔らかくなるのか
  • 保険の扱いと、材料による持ちの違い
  • 向く条件と、足せない場合があること

入れ歯治療の全体像は、以下のページにまとめています。

保険の点数表にも項目があります

「柔らかい入れ歯は自費だけ」と書かれた記事を見かけますが、そうとは限りません。

歯科診療報酬の点数表には、軟質材料を用いた有床義歯内面適合法という項目があります。1顎につき、シリコーン系が166点、アクリル系が99点と定められています。

点数が付いているということは、保険の中で行える処置として位置づけられているということです。ただし、誰にでも使えるわけではありません。適応の判断が前に入ります。

なお、自費で入れ歯の内面を広く軟らかい材料で覆う方法もあります。範囲も設計も別のものなので、同じ言葉で語らないほうが混乱しません。

材料によって、持ち方が違います

軟らかい裏装材には、大きく2つの系統があります。日本補綴歯科学会の資料に、両者の違いがはっきり書かれています。

材料 持ち方の傾向
アクリル系 時間とともに柔らかさが減る
シリコーン系 物性の変化が少なく長持ち

アクリル系は、時間の経過とともに粘弾性が変化し、衝撃を和らげる働きが徐々に失われていく傾向があるとされています。

一方でシリコーン系は、経時的な物性の変化が少なく、高い耐久性を示すと記載されています。点数の差も、この性質の差と対応しています。

どちらを使うかは、噛む力の強さや、次にいつ手を入れられるかによって変わります。長く手を入れられない状況なら、変化の少ないほうが向きます。

同じ資料には、平成28年5月の時点で4社の製品が保険適用になっていると記載されています。ひとつの決まった材料があるわけではなく、製品ごとに性質の幅があるということです。

なお、柔らかい層が受け持つのは「当たりを和らげること」です。噛む力そのものが小さくなるわけではありません。力は土台の床を通って歯ぐきに伝わります。

向く条件は、はっきり示されています

同じ資料は、適応をかなり具体的に挙げています。下の総入れ歯で、硬い材料では噛むときの痛みが避けられない場合が前提です。

そのうえで、歯ぐきの土手が低い・平ら・へこんでいる方、粘膜が極めて薄い方、口や舌が意図せず動いてしまう方が挙げられています。

土手が低いというのは、歯を支えていた骨が痩せて、入れ歯を受け止める高まりが少なくなった状態です。この状態では、入れ歯が沈み込む力が狭い面積に集中しやすくなります。

粘膜が薄い場合も同じです。骨と入れ歯のあいだにあるクッションが少ないため、硬い床が直接当たる感覚になります。柔らかい層は、この2つの状況に向けた手当てです。

逆に言えば、部分入れ歯の一部が当たって痛いというだけの理由では、この処置の対象になりません。当たっている場所の調整が先です。

支え方そのものに原因がある場合もあります。名古屋で部分入れ歯の種類に迷ったら|欠損の形から選び方を整理するで4つの支え方を整理しています。

軟質裏装材の材料による違い|名古屋エデンデンタルオフィス

材料による柔らかさの続き方の違い

足せない場合があります

見落とされやすいのが、厚みの問題です。軟らかい層は、ある程度の厚みがないと働きません。

学会資料によれば、作る工程では入れ歯の粘膜面を約2mm削って新鮮な面を出し、そこへ材料を流します。つまり、削る余地のない薄い床には足せません。

金属床のように薄く作った入れ歯では、この余地が取りにくくなります。床の素材と厚みの関係は名古屋で入れ歯の素材に迷ったら|床・バネ・人工歯の3か所で考えるにまとめました。

もうひとつは手入れです。軟らかい面は、硬い面と同じ力で磨くと傷みます。清掃の方法を変える前提で選ぶ必要があります。

具体的には、研磨する力の強いブラシや歯磨き剤を使うと、表面に細かい傷が付きます。傷が増えると汚れが溜まりやすくなり、においの原因にもなります。

使う洗浄剤も製品によって向き不向きがあります。どの方法で手入れをするかは、材料を決める段階で一緒にご説明しています。

そして層を入れた後も、定期的に状態を見ていく前提です。入れっぱなしにする処置ではなく、様子を見ながら手を入れていくものだとお考えください。

作ってから6か月以内でも、内面に手を入れる処置は受けられます。期間の扱いは保険の入れ歯は6ヶ月作り直せない?ルールと例外を名古屋の補綴専門医が整理にまとめています。

軟質裏装に必要な厚みの考え方|名古屋エデンデンタルオフィス

軟らかい層に必要な厚み

私が「柔らかく」の前に確かめること

痛みのご相談で、いきなり軟らかい材料の話になることはありません。私はまず、痛む場所と噛み合わせを見ます。

当たりが数か所なら、そこを削るだけで変わります。広い範囲で痛むなら、内面全体の適合か、支え方の設計に原因があります。

そのうえで、硬い材料では受けきれないと判断したときに、軟らかい層という選択肢が出てきます。順番としては最後のほうです。

裏装は「仮のもの」です

もうひとつ、先にお伝えしていることがあります。裏装は仮の処置であって、一生もつものではありません。柔らかい層は、噛む力と唾液にさらされ続けるうちに性質が変わり、汚れも付きやすくなります。

私の考えでは、裏装をしても2週間〜1か月でやり替える前提です。「一度入れれば終わり」ではなく、様子を見ながら繰り返し手を入れていく処置だとお考えください。

やり替えを重ねても痛みが落ち着かないなら、裏装で受けきれない原因が別にあります。そのときは、内面の適合や支え方の設計に戻って考えます。

支え方から見直す場合は、以下の記事が参考になります。

名古屋・伏見で柔らかい入れ歯を相談するなら

痛みを我慢して使い続けると、歯ぐきの形そのものが変わっていきます。様子見より相談を先にしていただくほうが、選べる手が多く残ります。

当院での進め方は、痛む場所を特定し、調整で足りるか、内面の適合を変えるか、軟らかい材料を入れるかを順に判断していく形です。床の厚みが取れるかも、その場でお伝えします。

地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分です。名古屋市内・愛知県内から通われる方が多くいらっしゃいます。

あわせて読まれています。

よくあるご質問

シリコンの入れ歯は保険でできますか?

軟質材料を用いた有床義歯内面適合法という項目が点数表にあり、シリコーン系にも点数が定められています。ただし適応の判断が前に入ります。下の総入れ歯で硬い材料では痛みが避けられない場合が前提とされています。お口を拝見したうえでご説明します。

全体が柔らかい入れ歯とは違うのですか?

違います。ここで説明しているのは、入れ歯の内面に軟らかい層を足す処置です。自費で内面を広く覆う方法は範囲も設計も別のものになります。同じ「柔らかい入れ歯」という言葉で語られることが多いので、どちらの話かを確認してください。

裏装は一度やれば、ずっともちますか?

もちません。裏装は仮の処置で、一生もつものではありません。当院では、裏装をしても2週間〜1か月でやり替える前提でお伝えしています。やり替えを重ねても痛みが続く場合は、裏装以外に原因があると考えて設計に戻ります。

部分入れ歯にも使えますか?

学会資料が適応として挙げているのは下顎の総入れ歯です。部分入れ歯で一部が当たって痛む場合は、その場所の調整や支え方の見直しが先になります。一律に足せるものではないとお考えください。

※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。

検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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