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レントゲンやCTは体に害がないのか|検査の安全性と、撮る理由

「そんなに撮って大丈夫ですか」というご質問

「そんなに何枚も撮って、体に影響はないのですか」。初診で検査の説明をすると、聞かれることがあります。当然のご質問だと思います。

お答えとしては、歯科の撮影で受ける量は、ごく少ない範囲です。日常生活の中で、私たちは自然の放射線を常に受けています。歯科のレントゲン1枚で受ける量は、その数日分程度とされています。

そのうえで、大事なことがあります。少ないからといって、意味なく撮ってよいわけではありません。何のために、どこを撮るのか。説明があるかどうかを見てください。

この記事では、歯科でどんな撮影があり、それぞれ何が分かるのか、そして撮らずに進めるとどうなるかを説明します。撮る理由が分かると、不安の中身も変わってきます。

歯科の検査は5種類|それぞれ何が分かるのか

歯科の検査には、いくつか種類があります。目的が違うため、1つで済むとは限りません。

①小さなレントゲン(デンタル)

何を見るか:1〜3本の歯を細かく見ます。根の先の状態、被せ物の下、骨の減り方

なぜ必要か:痛みの原因が根の先にあるのか、被せ物の下の虫歯なのかは、外からは分かりません

受ける量:歯科の撮影の中で、最も少ない部類です

②パノラマ

何を見るか:上下すべての歯とあごを1枚に写します。全体の見取り図にあたります

なぜ必要か:全顎治療では、部分だけを見ても判断できません。親知らず、抜けている場所、骨の高さを一度に確認します

限界:平面のため、厚みや奥行きは分かりません

③CT

何を見るか:立体で見ます。骨の厚み、神経の走っている位置、根の細かい形

なぜ必要か:骨の厚みは、平面のレントゲンでは測れません。インプラントを入れられるか、骨をつくる処置が必要かは、ここで決まります

受ける量:小さなレントゲンより多くなりますが、医科のCTと比べると少ない範囲です。撮る必要があるときだけ撮ります

④口の中の写真

何を見るか:歯の色、形、歯ぐきの状態、汚れのつき方

なぜ必要か:レントゲンには色も歯ぐきの状態も写りません。技工士に渡す情報としても必要です

放射線:写真なので、放射線はありません

⑤模型と噛み合わせの記録

何を見るか:歯の並び、噛んだときの当たり方、顎を動かしたときの動き

なぜ必要か:画像だけでは、噛み合わせは分かりません。全顎治療では、ここが設計の中心になります

放射線:ありません

①〜③が放射線を使う検査で、④⑤は使いません。全顎治療で必要な情報の多くは、実は放射線を使わない検査から得られます。

なぜ「全部撮る」ではないのか

検査は多いほどよい、というものではありません。目的があって初めて、撮る意味が生まれます。

たとえば、前歯の色を変えたいだけの方にCTは要りません。逆に、インプラントを検討する方にパノラマだけでは足りません。治療の内容によって、必要な検査は変わります。

撮らずに進めると、どうなるか

撮らないと、推測で進めることになります

被せ物の下の虫歯、根の先の炎症、骨の減り方、神経の位置。これらは、外から見ても分かりません。撮らずに進めるということは、見えないまま手をつけるということです。

とくに全顎治療では、残せる歯と残せない歯の判断が結果を左右します。この判断を、画像なしで行うことはできません。

妊娠中の場合

原則として、妊娠中の撮影は避けます。緊急性がある場合は、状況を確認したうえで、防護をしたうえで判断します。妊娠の可能性がある場合も、遠慮なくお伝えください。撮影の前に必ず伺いますが、言い出しにくいと感じる方もいらっしゃいます。

他院で撮った画像を使えることがあります

最近撮ったものがあれば、それを使える場合があります。データをお持ちいただければ、確認します。ただし、目的に合っていない場合(パノラマしかないが骨の厚みを見たい、など)は、あらためて撮る必要があります。

何度も撮るのはなぜか

治療の前、途中、終わったあと。同じ場所を撮ることがあります。変化を比べるためです。骨が増えたか、炎症が引いたか、被せ物がきちんと入ったか。1回だけでは、比べようがありません。

説明を求めてよいものです

「これは何のために撮りますか」。この質問は、まったく失礼にあたりません。目的を説明できない撮影は、必要がない可能性があります。

お子さんの場合

お子さんは、大人より放射線の影響を受けやすいとされています。だからこそ、必要なときに、必要な範囲だけ撮ります。防護具の使用も含めて、説明を受けてください。

当院でしていること|名古屋の臨床から

撮る前に、目的をお伝えします

何を見るために、どこを撮るのか。撮影の前にご説明します。納得されないまま撮ることはしません。

撮った画像は、一緒に見ます

撮って終わりではなく、画面でご一緒に確認します。ご自身の骨や根の状態を見ていただくと、治療の話が具体的になります。

必要のない撮影はしません

他院で最近撮ったものがあれば、それを使えないか確認します。全員に同じ検査一式を行う、という進め方はしていません。

妊娠中・その可能性がある場合は、必ず伺います

撮影の前にお聞きします。おっしゃっていただければ、それに合わせて進め方を変えます。

名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。

まとめ|少ないから撮る、ではありません

歯科の撮影で受ける放射線の量は、ごく少ない範囲です。日常生活で自然に受けている量の、数日分程度とされています。

ただし、少ないから何枚でも撮ってよい、という話ではありません。何のために、どこを撮るのか。説明があるかどうかを見てください。

そして、全顎治療で必要な情報のうち、噛み合わせや見た目に関わる部分は、放射線を使わない検査から得られます。放射線を使う検査は、骨と根の中を見るためのものです。

よくあるご質問

Q. 1回の治療で何枚も撮られました。多すぎませんか。

A. 目的が違えば、複数必要になることがあります。それぞれ何のために撮ったのかを聞いてみてください。説明できるかどうかが判断の目安です。

Q. 妊娠中ですが、歯が痛みます。

A. まずご相談ください。妊娠中であることをお伝えいただければ、撮影の要否も含めて進め方を調整します。痛みを我慢する必要はありません。

Q. CTは必ず撮るのですか。

A. 全員ではありません。インプラントを検討する場合、骨の状態を確認する必要がある場合など、立体で見る必要があるときに撮ります。

Q. 授乳中でも撮れますか。

A. 撮影が母乳に影響することはないとされています。心配があれば、遠慮なくお伝えください。

Q. 前の医院で撮った画像を持っていけば、撮らずに済みますか。

A. 目的に合っていれば使えます。ただし、種類が合っていない場合や、時間が経っている場合は、あらためて撮る必要があります。

Q. 撮った画像をもらえますか。

A. お渡しできます。セカンドオピニオンを受けるときにも使えます。

Q. 治療のたびに撮られている気がします。

A. 処置の前後で変化を確認するために撮ることがあります。ただし、毎回同じ場所を撮る必要はありません。理由を聞いてみてください。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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