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ノンクラスプデンチャーのデメリットと寿命|正直に解説|名古屋・伏見の補綴専門医
寿命は「◯年」と一律には言えず、鍵は「支えが保てるか」です
結論から言うと、ノンクラスプデンチャーが何年もつかは、一律に「◯年」とは言えません。研究では、使われ続けている割合に大きな幅があり、研究の質も十分ではないとされています。
分かってきているのは、使われなくなる理由の中心が、割れることより、合わなくなることや、支えの歯を失うことだという点です。素材としては、アクリルの入れ歯より、色が変わりやすく、表面が荒れやすいとされています。
「ノンクラスプは何年もつ?」「すぐダメになると聞いて不安」。名古屋でも、こうしたご相談をいただきます。ノンクラスプデンチャーのデメリットと寿命を、研究で分かっていることから整理します。
この記事で分かること。
- 寿命について、研究で分かっていること
- 使われなくなる主な理由
- 変色・面荒れ・合わなくなる理由
入れ歯治療の全体像は、以下のページにまとめています。
まず、今の状態を確かめてください
| 状態 | 目安 |
|---|---|
| 割れた・急に外れやすい | 早めにご相談を |
| 色が変わった・ザラつく | 次の確認時にご相談を |
| 支えの歯がぐらつく | 設計の見直しを相談 |
寿命について、研究で分かっていること
使われ続けている割合には、大きな幅がある
日本補綴歯科学会誌のシステマチックレビューでは、最長6年までの使用率は、研究によって42%から、ほぼ全員までと大きな幅がありました。
| 調査 | 使用率 |
|---|---|
| 6年経過・43名 | 42% |
| 平均25か月・266名 | 75% |
| 最長6年・29床 | 93% |

図:ノンクラスプが使われなくなる主な理由
ただし、採用された8研究は、根拠の水準が低く、偏りの可能性が高いとされています。そのため、術後の経過について明確な判断は難しいとまとめられています。
使われなくなる理由は、「合わない」「支えの歯を失う」
同じレビューでは、使われなくなった理由として、入れ歯が合わなくなったことと、支えの歯を失ったことが多く挙げられています。
学会誌の総説で紹介された調査でも、平均約22か月の時点で28.6%が使われなくなっていました。主な理由は、維持安定の不良が37.1%、支えの歯の喪失が27.1%で、入れ歯の破損は8.6%と少なかったとされています。
寿命は、口の条件にも左右される
残っている歯の数や並び方によっても、使われなくなりやすさは変わります。口の条件による向き・不向きは、兄弟記事で整理しています。
デメリットは、なぜ起きるのか
| デメリット | 主な理由 |
|---|---|
| 色が変わりやすい | 素材の性質 |
| 表面が荒れやすい | 磨き直しにくい |
| たわみやすい | 素材が柔らかい |
| 合わなくなりやすい | 支えを歯ぐきに頼る |

図:デメリットが起きる理由
色が変わりやすく、表面が荒れやすい
学会のポジションペーパーでは、ノンクラスプに使う樹脂は、アクリルの入れ歯より変色や面荒れをしやすく、材料によっては割れやすいとされています。
一方、レビューでは、表面の劣化や色の変化は、術者の主観的な評価だけで、客観的に測った報告はないとされています。どのくらいで色が変わるかは、まだはっきり分かっていません。
たわみやすく、水で性質が変わる樹脂もある
市販のノンクラスプ材料を調べた国内の研究では、どの材料も、アクリルの入れ歯よりたわみやすいことが分かりました。30日間水に浸すと、強さやたわみにくさが下がる樹脂もありました。
支えを歯ぐきに頼ると、合わなくなりやすい
学会の見解では、ノンクラスプは、支えの多くを入れ歯の床に頼っていることが大きな問題とされています。歯ぐきに負担がかかると、あごの骨がやせたり、支えの歯が動いたりすることがあります。
模型の実験では、樹脂だけで支える設計より、小さな金属の支え(レスト)を付けたほうが、歯ぐきへの負担が軽くなりました。
私は、寿命を「樹脂が割れるか」より「支えが保てるか」で考えます
ノンクラスプのご相談で、私が最初に見るのは、噛む力を、どこで受ける入れ歯にするかです。使われなくなる理由の中心が、合わなくなることと、支えの歯を失うことだからです。
熱で流し込む樹脂は、冷えるときに縮む
技工を自分の手で行ってきたので、熱で溶かして型に流し込む樹脂は、冷えるときに縮みやすいことを知っています。学会誌の総説でも、この熱収縮で適合が悪くなることがあると書かれています。
- 樹脂の系統を見て、作り方の条件を決める
- 仕上がりの合いを、口の中で確かめる
- 噛む力を受ける金属の支えを入れるかを決める
「最初から合っていない」ことが、早く合わなくなる原因にならないようにします。型取りは、スキャンより型取り材での型取りを基本にしています。
磨き直しにくい素材だと、先にお伝えする
この樹脂は、削ると周りがめくれて、傷が広がりやすい性質があります。アクリルの入れ歯のように、表面をきれいに整え直すのが難しい素材です。
そのため、毎日のお手入れで傷を付けないことと、定期的な確認で表面の状態を見ることを、最初にお伝えしています。いつまでも作ったときのままではない素材だと知ったうえで、選んでいただきたいと考えています。
バネの見え方の選択肢は笑うとバネ(金具)が見えるのが嫌な方の選択肢で書いています。向かない方の条件はノンクラスプデンチャーが向かないケースをご覧ください。
保険の部分入れ歯との違いはノンクラスプと保険の部分入れ歯の比較で書いています。金属と組み合わせる設計は金属床と組み合わせるノンクラスプという設計をご覧ください。
前歯の見た目は前歯を失ったとき|見た目重視の選択肢、費用はノンクラスプデンチャー|バネが目立たない入れ歯の費用とデメリット【完全ガイド】で整理しています。
割れたときの修理はノンクラスプデンチャーの修理・調整はできる?で書いています。最終の入れ歯として勧められた方は、以下の記事もご覧ください。
名古屋・伏見で「ノンクラスプのデメリット」を相談するなら
デメリットを知らないまま選ぶと、合わなくなったときに支えの歯まで傷めてしまうことがあります。様子見より相談を先にしていただければ、ノンクラスプが合うか、どんな設計なら支えを保てるかをお伝えできます。
当院での進め方は、残っている歯の数と並び、支えの歯の状態、あごの土手、今の入れ歯の合いと噛み合わせを確認するところからです。そのうえで、ノンクラスプにするか、金属の支えを組み合わせるか、ほかの入れ歯にするかを、利点と注意点を並べてご説明します。
地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分です。名古屋市内・愛知県内から通われる方が多くいらっしゃいます。
よくあるご質問
ノンクラスプデンチャーは、何年もちますか?
一律に何年とは言えません。研究では、6年までに使われ続けている割合に大きな幅があり、明確な判断は難しいとされています。設計と定期的な確認で、合わなくなる原因を早めに見つけます。
ノンクラスプは、割れやすいのですか?
材料によっては割れやすいとされています。ただ研究では、使われなくなる理由は割れより、合わなくなることや支えの歯を失うことが多いと報告されています。
保険の入れ歯と、どちらが長持ちしますか?
保険の部分入れ歯と寿命を直接比べたデータは、確認できていません。素材の性質が違うため、得意なことと不得意なことが異なります。
※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。
検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implantology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
CONSULTATION 無料相談・セカンドオピニオン
インプラントをはじめ、審美補綴や義歯などの外科的治療に関するご相談を承っております。その他の治療内容についてもお気軽にお問い合わせ下さい。



