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大きな治療の初診では、何をするのか|検査で分かること
初診の日に、削ることはありません
大きな治療を相談しに行くとき、いちばん身構えるのは「行ったら、その日に何をされるのか」だと思います。
先にお伝えします。初診の日に削ることはありません。することは、お話を伺うことと、記録を取ることです。
なぜ、その日に治療を始めないのか
全体の治療では、1本目をどこから触るかで、その後の設計が決まってしまうことがあります。噛み合わせの高さを変えるのか変えないのか、残す歯をどれにするのか。これが決まる前に削り始めると、あとから戻れません。
逆に言えば、記録さえそろえば判断できます。初診はそのための日です。
その日にかかる時間
60分から90分ほどです。うち、お話を伺う時間が20〜30分、検査が30〜40分、そのあと分かった範囲でのご説明です。
正式な治療計画は、記録を分析したうえで次回にお出しします。その場で見積もりを出して契約を迫る、ということはしません。
初診相談で何を確認すべきかは、以下の記事でも解説しています。
初診で取る5つの記録と、分かること

初診で取る記録は5つです。それぞれ、違うことを見るために撮ります。
① レントゲン(全体が1枚に写るもの)
何を見るか:全体の骨の高さ、根の状態、過去の治療の中身、親知らずの位置
分かること:どの歯が残せそうか、根の中に問題がないか。全体を1枚で見渡せます
分からないこと:骨の厚み。奥行きは写りません
② CT(立体で撮るもの)
何を見るか:骨の厚みと形、神経や血管の位置、上顎洞(鼻の横の空洞)との距離
分かること:インプラントが入れられるかどうか。骨を足す処置が必要かどうかも、ここで判断します
被ばくが心配な方へ:歯科用CTの被ばく量は、医科のCTより大幅に少なく、日常生活で受ける自然放射線の数日分程度です
③ 口腔内スキャナ(歯型をデジタルで)
何を見るか:上下の歯の形と並び、噛み合わせ
分かること:左右差を数値で比べられます。今の形をそのまま保存できるので、あとで「治療前はどうだったか」を正確に見返せます
利点:粘土のような材料を口に入れる型取りが不要です。えずきやすい方の負担が減ります
④ 歯周検査(歯ぐきのポケットを測る)
何を見るか:1本ずつ、歯と歯ぐきのすき間の深さ。出血の有無。歯の揺れ
分かること:残せる歯と残せない歯を分ける、いちばん大きな材料です。骨がどれだけ残っているかが分かります
時間:10分ほどかかります。チクチクする感覚はありますが、痛みは強くありません
⑤ 写真(口の中と、笑ったとき)
何を見るか:歯の色、形、歯ぐきのライン、笑ったときにどこまで見えるか
分かること:見た目の設計に使います。正面から見て何が気になるのかを、一緒に見ながら話せます
利点:1年後、3年後と比べられます。変化は記憶では追えません
この5つがそろって、初めて「残せる/条件つきで残せる/残せない」の仕分けができます。どれか1つでも欠けると、判断が推測混じりになります。
CTで何がどこまで分かるかは、以下の記事で詳しく解説しています。
CTの安全性が気になる方は、以下の記事もご参照ください。
検査と同じくらい大事な、伺う時間

検査と同じくらい大事なのが、お話を伺う時間です。ここで聞き漏らすと、記録が正しくても計画がずれます。
こちらから伺うこと
- いちばん困っていること:見た目か、噛めないことか、痛みか。ここが治療の優先順位になります
- これまでの経緯:いつ頃から、どこで、何をしてきたか。覚えている範囲で構いません
- 持病と、飲んでいるお薬:お薬手帳をお持ちください。骨や血液に関わる薬は、計画そのものに影響します
- 通える頻度:週に何回来られるか、平日は難しいか
- ご予算:こちらから先にお尋ねします。言いにくい話だからです
- 人前に出る予定:この1〜2年で、式や面接、写真を撮る予定があるか
言っていただかなくてよいこと
前の医院を悪く言っていただく必要はありません。そのために伺っているのではありません。医院名も、無理に出していただかなくて構いません。
「どう治したいか」が決まっていなくても構いません。むしろ決まっていない状態で来ていただいたほうが、選択肢を広く出せます。
通えていなかった理由を、責めることはしません。忙しかった、怖かった、費用が心配だった。どれも普通の理由です。
持ってきていただくと助かるもの
- お薬手帳(いちばん重要です)
- 他院で受け取った治療計画書や見積書があれば、そのまま
- 以前撮ったレントゲンの写し(なくても構いません。当院で撮り直します)
- 気になっている点のメモ。その場では思い出せないことが多いので、書いてきていただくと確実です
歯科が怖くて長く行けていない方は、以下の記事もご参照ください。
次回お出しするもの|名古屋の臨床から
記録を分析して、次回にお出しするものをご説明します。
歯を3つに仕分けた表
1本ずつ、「残せる」「条件つきで残せる」「残せない」に分けた表をお見せします。「条件つき」の歯には、その条件(歯ぐきの治療が効けば、根の治療がうまくいけば、など)も書き添えます。
ここがいちばん大事な資料です。この表がないまま費用の話が始まる場合は、根拠を聞いてみてください。
プランは2つ以上
理想のプランと、範囲を絞ったプラン。それぞれについて、費用、期間、そして諦めることになる点を並べて書きます。良いところだけを並べた説明は、あとで必ず食い違いが出ます。
予定どおりいかない場合の分岐
計画書には、「この歯が残せなかったらこうなる」という分岐まで書きます。開けてみたら想定より進んでいた、というのは実際に起こります。先に書いておけば、そのときに慌てずに済みます。
その日に決めていただくことはありません
計画書はお持ち帰りいただけます。ご家族と相談されて構いませんし、他院の意見を聞かれても構いません。今の医院で続けるという結論になっても構いません。
他院で立てた計画をお持ちいただいて、妥当かどうかだけを見る、という使い方をされる方もいます。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)でお受けしています。
名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。
ご家族への相談で迷われている方は、以下の記事もご参照ください。
まとめ|初診に行く前に|よくあるご質問
要点は3つです。
第一に、初診の日に削ることはありません。することは、お話を伺うことと記録を取ることです。60分から90分ほどかかります。
第二に、記録は5つそろって初めて判断できます。レントゲン、CT、口腔内スキャナ、歯周検査、写真。どれか欠けると、判断が推測混じりになります。
第三に、お薬手帳をお持ちください。骨や血液に関わる薬は、計画そのものに影響します。持病がある方ほど、最初に分かっているほうが安全に進められます。
名古屋・伏見駅から徒歩2分の当院は完全予約制・半個室で、無料相談とZoom相談をご用意しています。治療を受けることを前提にしないセカンドオピニオン外来(5,500円・税込)もあります。
期間の見通しについては、以下の記事にまとめています。
よくあるご質問
Q1. 初診でどれくらい時間がかかりますか。
60分から90分ほどです。お話を伺う時間が20〜30分、検査が30〜40分、そのあとご説明です。
Q2. 初診の日に治療は始まりますか。
削ることはしません。ただし痛みや腫れがある場合は、その処置は当日に行います。急ぐものと急がないものは、その日のうちにお伝えします。
Q3. CTの被ばくが心配です。
歯科用CTの被ばく量は医科のCTより大幅に少なく、日常生活で受ける自然放射線の数日分程度です。妊娠の可能性がある場合は、必ず先にお知らせください。
Q4. 検査だけ受けて、治療は他院でも構いませんか。
構いません。記録と計画書をお渡しします。当院で受けていただくことを前提にしたご説明はしません。
Q5. 何年も通っていません。怒られませんか。
怒りません。通えていなかった理由を責めることはしません。まず現状を見せてください。
監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)
院長 村井亮介
名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。
経歴
- 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
- 大手歯科医療法人勤務
- インディアナ大学歯学部補綴科卒業
資格
- 米国補綴専門医
所属学会
- 日本補綴歯科学会
- ACP american academy of prosthodontics member
- ITI international team
for implantology 会員 - AO academy of
osseointegration 会員
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