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合わない入れ歯を我慢し続けるとどうなるか

我慢の間に、戻らないものが3つ進みます

結論から言うと、合わない入れ歯を我慢し続けると、戻るものと戻らないものが分かれて進みます。戻らないものは、顎の骨・粘膜のこぶ・噛み合わせのずれの3つです。

厄介なのは、この3つが痛みなく進むことです。「痛くないから大丈夫」が、いちばん多い我慢の理由です。名古屋でご相談を受けるときも、「痛いですか」より先に「食べられる物が減っていませんか」とお聞きします。

この記事で分かること。

  • 我慢の間に、戻るものと戻らないものがどう分かれるか
  • 痛みなく進む3つの変化と、その一次情報
  • 我慢の期限を、自分で引くための目安

入れ歯治療の全体像は、以下のページにまとめています。

まず、戻るか戻らないかで分けてください

起きること 戻るか
口内炎・傷 戻る
顎の骨のやせ 戻らない
粘膜のこぶ 切除が要ることも
噛み合わせのずれ 作り直しが要る

合わない入れ歯で戻らない3つの変化|名古屋エデンデンタルオフィス

図:我慢の間に起きること。口内炎は戻りますが、骨のやせ・粘膜のこぶ・噛み合わせのずれは戻りません

痛みがある方は、我慢の前に原因を見てください。入れ歯が痛いときの原因別対処法|当たる場所で分かることで場所ごとに整理しています。

外れる・浮くという症状は入れ歯が外れる・浮き上がる原因と安定させる方法で扱っています。

1つ目、骨のやせは気づかないうちに進みます

合わない入れ歯は、歯ぐきの上で動きます。動くたびに、一点に力が集まります。粘膜の沈み込みは歯の根を支える組織の5〜10倍とされ、この差が入れ歯を傾け、力の集中を生みます。

力が集まり続けた場所の骨は、やせていきます。日本補綴歯科学会のガイドラインに、こう書かれています。

顎の骨のやせや噛み合わせの変化は、無症状で患者自身が気づかないうちにも徐々に進行する。だから定期的に検診することが望ましい(推奨グレードB)、という内容です。

やせた骨は、次の入れ歯の土台でもあります

骨のやせは、今の入れ歯を合わなくするだけではありません。次に作る入れ歯の土台を減らします。

技工を自分の手で行ってきたので、骨がやせた顎に入れ歯を作る難しさは手で知っています。支える面が減れば、どんなに丁寧に作っても、安定させにくくなります。

我慢は、今の入れ歯の問題を先送りするだけでなく、次の入れ歯の条件を悪くします。ここが、我慢のいちばん大きなコストです。

安定剤で押さえて使っている方は、隙間が広がっていることに気づきにくくなります。入れ歯安定剤に頼らない入れ歯にするにはで、その仕組みを整理しています。

2つ目と3つ目、こぶと噛み合わせのずれ

2つ目は、粘膜のこぶです。合わない入れ歯の縁が、同じ場所を刺激し続けると、粘膜がこぶのように盛り上がることがあります。

東京医科歯科大学の40例の報告があります。入れ歯の使用期間は2〜30年、平均7年。50〜60代が中心で、ほとんどが痛みのない腫瘤として見つかっています。治療は外科的な切除でした。

つまり、痛くないまま、年単位で大きくなります。ご自身では気づかず、家族や歯科で指摘されて分かることが多い変化です。合わない縁を早く直していれば、刺激そのものがなくなります。

粘膜のこぶ 内容
原因 合わない縁の慢性刺激
期間 平均7年の使用で受診
症状 痛みがないことが多い
治療 切除が必要なことも

噛み合わせのずれは、食べる力を落とします

3つ目は、噛み合わせのずれです。合わない入れ歯で噛み続けると、噛みやすい側だけで噛む癖がつきます。片側だけで噛むうちに、噛み合わせの位置そのものがずれていきます。

ずれた噛み合わせは、調整では戻せません。入れ歯の調整では何をする?回数・期間・調整の限界で書いたとおり、調整が届くのは内面・縁・噛み合わせの微調整までです。

そして、噛む力が落ちると食べられる物が減ります。日本歯科医学会の資料に、口の機能の低下を放置した場合の記述があります。咀嚼障害から低栄養やフレイルを進展させ、全身の健康を損なう、という内容です。その原因の一つとして、義歯の不適合が挙げられています。

入れ歯の問題が、口の中だけで終わらない理由がここにあります。食べられる物が減ることは、身体の変化の入り口です。

噛めないという症状の見分け方は入れ歯で噛めない・力が入らない原因の切り分け|慣れか、設計かにまとめています。

私は「痛いですか」より「食べられる物」を聞きます

我慢している方に、私が最初にお聞きするのは痛みではありません。この1年で、食べられなくなった物はありますか、です。

理由は、ここまで書いたとおりです。骨のやせも、粘膜のこぶも、噛み合わせのずれも、痛みなく進みます。痛みを基準にすると、戻らないものが進んでから気づくことになります。

もうひとつお聞きするのが、なぜ我慢していたかです。「前に直してもらえなかった」という方が多くいらっしゃいます。お話を伺うと、調整の範囲を超えていたのに調整を繰り返していた、というケースが少なくありません。

その場合、必要なのは我慢でも調整でもなく、どの段階の処置が要るかの見立てです。

ご家族が我慢している場合は、ご本人より周りが先に気づくことが多くあります。食事の量や、好きだった物を避けるようになったかが手がかりです。

総入れ歯の方は、我慢の間に起きることの出方に固有の傾向があります。

名古屋・伏見で「合わない入れ歯」を相談するなら

我慢の期限は、食べられる物が減ったときに引いてください。痛みを待つ必要はありません。様子見より相談を先にしていただければ、戻らないものがどこまで進んでいるかをその場でお伝えできます。

当院での進め方は、入れ歯を入れたまま噛んでいただき、骨の状態・粘膜・噛み合わせの3つを確認するところからです。そのうえで、調整で戻る範囲か、作り直しが要る範囲かを分けてご説明します。保険の入れ歯は新しく作るまでに6か月の制限がありますが、調整や修理はその期間でも行えます。

地下鉄伏見駅6番出口から徒歩2分です。名古屋市内・愛知県内から通われる方が多くいらっしゃいます。

他院で作った入れ歯についてのご相談も承っています。

あわせて読まれています。

合わない入れ歯の我慢の期限|名古屋エデンデンタルオフィス

図:我慢の期限。痛みではなく、食べられる物が減ったときに引いてください

よくあるご質問

合わない入れ歯を使い続けるとどうなりますか?

口内炎のように戻るものと、顎の骨のやせ・粘膜のこぶ・噛み合わせのずれのように戻らないものが分かれて進みます。戻らない3つは痛みなく進むとされ、粘膜のこぶは平均7年の使用で見つかったという報告があります。

入れ歯がどうしても合わない場合はどうすればいいですか?

調整で届く範囲か、裏打ちや作り直しが要る範囲かを先に分けてください。調整を繰り返しても落ち着かないなら、噛み合わせの位置がずれている可能性があります。その場合は調整ではなく、段階を変える判断が要ります。

6ヶ月ルールがあるから作り直せないのでは?

保険の入れ歯は、新しく作るまでに6か月の制限があります。ただし、調整や修理はその期間でも行えます。我慢の理由が6か月ルールなら、まず調整・修理で対応できるかを確認してください。

※お口の状態には個人差があり、適した治療や結果は人によって異なります。

検査・診断のうえ、費用・期間・主なリスクをまとめてご説明します。

監修者情報

EDEN DENTAL OFFICE (エデン デンタル オフィス)

院長 村井亮介

名古屋中区の伏見駅から徒歩2分の「エデンデンタルオフィス」では、米国補綴専門医の資格を持つ院長が、10年、20年先を見据えた精密な治療を提供します。歯科医院特有の緊張感を和らげるため、家族のように寄り添う丁寧な対話を重視。患者様の背景や「どうなりたいか」という想いを深く汲み取り、できる限りの最高の治療クオリティーを常に心掛けております。

経歴

  • 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
  • 大手歯科医療法人勤務
  • インディアナ大学歯学部補綴科卒業

資格

  • 米国補綴専門医

所属学会

  • 日本補綴歯科学会
  • ACP american academy of prosthodontics member
  • ITI international team
    for implantology 会員
  • AO academy of
    osseointegration 会員

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